公開日: 2025年05月26日

更新日: 2025年06月05日

ボトックスを打ち続けるとどうなる?部位別に徹底解説

10秒でわかるこの記事の要約
  • ボトックスは施術頻度が高いと体内に抗体ができるため、ボトックスの効果が薄れて症状が再発する可能性がある
  • ボトックスのうちすぎによって、皮膚がたるむ、頬がこける、食べ物が噛みにくくなるなどのケースがある
  • 症状に合わせて適切な量と頻度で治療するには確かな技術をもった医師の診断が必要
  • 藤井クリニックでは抗体リスクが低く、安全性の高い製剤を利用している

 

ボトックス注射は、しわや筋肉の過剰な動きを抑えるために広く利用されている美容治療です。とくに顔のリフトアップや輪郭、しわへのアプローチで人気です。

 

この記事では、ボトックス注射を長期間打ち続けた場合の影響を解説します。また、治療部位別に見た効果の変化や何度も施術を受ける際の注意点にも触れています。

 

ボトックス注射を検討している方、すでに治療を受けている方は、ぜひ参考にしてください。

 

そもそもボトックス注射とは

ボトックス注射とは、ボツリヌス菌から抽出されたA型ボツリヌス毒素を使った治療法です。この毒素は、美容や医療の分野で幅広く利用されています。とくに、しわ改善や筋肉の引き締め、多汗症の治療に用いられています。

 

ボツリヌス菌自体には強い毒性がありますが、一般的に安全な治療法と評価されている薬剤です。医療用に精製されたボトックスは、人体に害を及ぼさないように調整されています。

 

日本でも20年以上前から眼科や小児科などで使用されており、美容目的では厚生労働省に認可された製剤があります。

 

ボトックス注射の効果

ボトックス注射は、表情筋の過剰な収縮を抑えることでしわを改善する効果があります。たとえば、おでこにできる横じわや眉間の縦じわ、目尻の笑いじわなどに使われることが多いです。施術時間は約10分と短く、注射後数日で効果が現れ始め、ハリのある自然な肌への仕上がりが期待できます。

 

副作用には針を刺す際の痛みや内出血、腫れ、つっぱり感などがありますが、ダウンタイムは短く施術直後からメイクできることも多いです。忙しい方でも気軽に受けられる治療法として人気があります。

 

ボトックス注射を打ち続けるのはよくない?

ボトックス注射を頻繁に打つことに不安を感じる方も少なくないですが、基本的には打ち続けても大きな問題はありません。

 

しかし、施術の間隔が短すぎると体内に抗体ができてしまい、効果を感じにくくなることがあります。そのため、適切な間隔を守りながら治療を続けることが重要です。

 

ボトックス注射の効果の持続期間に変化はある?

ボトックス注射を定期的に受け続けると、継続治療により筋肉が慣れてきて、持続期間が延長されます。部位ごとに変化の現れ方が異なるため、個別に期間を分けることが大切です。

 

ただし、治療を長期間にわたり続けると効果が薄れる場合もあるため、医師と相談しながら適切なスケジュールを組みましょう。

 

【治療部位別】ボトックス注射を打ち続けるとどうなるのか

ボトックス注射はさまざまな部位に打てますが、効果は異なります。ここでは、治療部位別に打ち続けるとどうなるのか解説します。

  • おでこの場合
  • エラの場合
  • あごの場合
  • 脇の場合

それぞれ見ていきましょう。

 

おでこの場合

おでこにボトックス注射を打つと、しわの改善が期待できます。施術を繰り返し受けることで徐々にしわが目立たなくなり、若々しい印象を保てます。

 

しかし、頻繁に打ちすぎると眉毛やまぶたの動きが制限され、目が開けにくくなったり表情が不自然になったりすることも。注射の頻度が高くなると、おでこの筋肉が過度に萎縮し、皮膚がたるむケースもあります。

 

エラの場合

エラにボトックス注射を打つと、咬筋が小さくなり、美しいフェイスラインに期待できます。継続的な施術は、小顔効果の維持につながるでしょう。

 

しかし、やりすぎるとエラの筋肉が過度に萎縮し、顔が細くなりすぎたり、頬がこけたように見えたりすることがあります。また、笑顔がぎこちなくなるケースもあるため、適切な注入量と施術間隔を守ることが大切です。 違和感がある状態でさらに打ち続けると、筋肉が弱くなりすぎて食べ物を噛むのが難しくなります。

 

あごの場合

しわの改善やあごの形を整える効果が期待できます。とくに、梅干しじわと呼ばれるあごのしわが気になる方に人気の施術です。しかし、施術間隔が短すぎると表情が不自然になり、あごの動きが制限されることで、会話や食事に違和感が生じる可能性があります。

 

また、筋肉が過度に弱くなると、あごのラインが崩れることも。さらに、呼吸困難を引き起こすリスクもあるため、注入量や施術頻度に関して医師と納得いくまで相談し、施術計画を立てましょう。

 

脇の場合

脇からの汗の分泌を抑える効果があります。そのため、多汗症や汗の臭いに悩む方にとって有効な治療法です。施術を繰り返し受けることで、日常生活が快適になり、汗トラブルから解放されることが期待できるでしょう。

 

しかし、施術頻度が高いと体内に抗体ができるため、ボトックスの効果が薄れて再発する可能性があります。 また、脇の筋肉が過度に弱くなると、腕の動きが制限されることもあるため注意が必要です。

 

ボトックス注射は途中で止めてもよい?

ボトックス注射を途中で止めても大きな問題はありません。施術を中断すると抑制されていた筋肉が再び動き出し、時間の経過とともに元の状態に戻っていきます。 多くの場合、3〜6ヶ月程度で効果が薄れ、しわやフェイスラインの変化も元どおりになります。

 

ただし、ボトックスをやめたからといって、施術前よりもしわやたるみが悪化することはありません。ボトックスの効果の消失により、自然な加齢によるしわや表情線が再び見えるようになるためです。 しかし、ボトックス注射を長期間続けていた場合、得られる効果に慣れてしまっているため、効果が切れたあとの自然な状態に違和感を覚えるかもしれません。

 

急激に老化が進行したわけではなく、単に元の状態に戻っただけなため、焦らずに受け止めましょう。 大切なのはボトックス注射をやめるタイミングや方法を、医師と相談しながら決めることです。不安を最小限に抑えながら、施術を継続するかを決めましょう。

 

ボトックス注射の打ちすぎによる失敗例

ボトックス注射は、適切な量と間隔を守れば効果的な治療法ですが、過度に打ちすぎるとさまざまな問題が生じます。ここでは、4つの失敗例を具体的に紹介します。

  • 皮膚がたるんでしまうケース
  • 頬がこけるケース
  • 物が噛みにくくなるケース    
  • 効果を実感できなくなるケース

それぞれ見ていきましょう。

皮膚がたるんでしまうケース

ボトックス注射を打ちすぎると、筋肉の働きが過度に抑制され、筋肉量が減少する可能性があります。その結果、筋肉のサポートが減り、皮膚が重力に引かれ、たるみが目立つようになります。

 

とくに、頬やフェイスラインの部位でこの現象が起こりやすいため注意が必要です。頬は、頬骨の下部から口角にかけて皮膚が垂れ下がり、ほうれい線が深くなります。フェイスラインは、あごのラインがぼやけ、二重あごのように見えてしまいます。 このようなたるみを防ぐためには、適切な量と頻度を守り、医師と相談しながら施術を受けることが重要です。

 

頬がこけるケース

エラへのボトックス注射を繰り返すと、過剰に発達した咬筋が萎縮し、フェイスラインがすっきりする効果があります。しかし、過度に注射すると、エラの筋肉が極端に小さくなり、相対的に頬がこけたように見えてしまいます。 とくに、元々頬がこけやすい方や頬骨が高い方は、頬がげっそりとした印象になりやすいため、適切な注入量と間隔を守りましょう。

 

物が噛みにくくなるケース

エラのボトックス注射は、咬筋に作用して筋肉が小さくなるため、小顔効果をもたらします。しかし、過度に筋肉の働きを抑制すると、咬筋が弱くなりすぎて食事の際に物を噛みづらくなります。 とくに、硬い食べ物を噛む際に疲れやすくなったり、噛む感覚を感じられなくなったりすることがあるため注意が必要です。

 

効果を実感できなくなるケース

ボトックス注射を短期間に打ちすぎると、体内に抗体ができてしまいます。これにより、ボトックスの効果が薄れ、期待していた効果を実感できなくなる可能性があるでしょう。 抗体による効果減を防ぐためには、医師の指示に従うことはもちろん、抗体ができにくい製剤を選ぶのも、効果を維持するための1つの方法です。

ボトックス注射を打ち続ける際のポイント

ここでは、ボトックス注射を効果的に、安全に利用するための3つのポイントを解説します。

  • 一度に注入する量を守る
  • 適切な間隔で治療を受ける
  • 自分に合う治療のスケジュールを立てる

それぞれ見ていきましょう。

 

一度に注入する量を守る

自然な仕上がりを保つためには、適量を守ることが基本です。過剰に注入してしまうと、筋肉の動きが過度に抑制され、不自然な表情になってしまい逆効果になります。

 

とくに、顔の筋肉は繊細でバランスが重要なため、注入量を守りましょう。医師とのカウンセリングで、注入量について相談することが大切です。 カウンセリングで医師に自分の希望や悩みを詳しく伝えることで、具体的なアドバイスをもらえます。医師からの説明に納得したうえで施術を受けましょう。

 

適切な間隔で治療を受ける

適切な間隔を守ることで、ボトックス注射の効果を持続させられます。一般的には、4〜6ヶ月の間隔を空けることが推奨されています。この間隔を守ることで抗体ができにくくなり、長期間にわたって実感できるでしょう。

 

自分に合う治療のスケジュールを立てる

ボトックス注射の効果や持続期間は、個人差があります。医師と相談しながら、自分のライフスタイルや希望に合わせたスケジュールを作成しましょう。たとえば、治療箇所が多い場合や、予算に限りがあるときは、施術頻度や治療を受ける部位に優先順位をつけて調整することをおすすめします。

 

無理なく自然な仕上がりを保つためには、定期的なカウンセリングを通じて、自分の状態を確認しながら治療を進めることが大切です。

 

藤井クリニックのボトックス治療

藤井クリニックでは、高い技術を有した医師によるボトックス治療を提供しています。ここでは、藤井クリニックのボトックス治療が選ばれる2つのポイントを紹介します。

  • 確かな技術をもった医師が施術
  • 抗体リスクが低く、安全性の高い製剤を利用

それぞれ見ていきましょう。

 

高い技術をもった医師が施術

藤井クリニックでは、経験豊富な医師が施術を担当しています。高い技術のある医師が、患者様一人ひとりの状態に合わせた治療を施します。

 

ボトックス注射は注入する部位や量、深さが重要です。これらを適切にコントロールすることで、自然な仕上がりを実現します。

 

カウンセリングを通じて患者様の希望や不安を理解し、理想の仕上がりを目指して治療を行います。

 

抗体リスクが低く、安全性の高い製剤を利用

藤井クリニックでは、2016年にMFDS(旧KFDA)に認可を受けた、抗体リスクが低く安全性の高い製剤「CORETOX®」を使用しています。抗体産生の原因となる複合たんぱく質を含まないため、効果が持続しやすくなることが特徴です。

 

また、ヒト血清アルブミンや動物由来原料を使用していないため、未知の感染症リスクやアレルギーリスクも低減されています。このような製剤の選択により、患者様にとって安全で効果的な治療を目指しています。

 

ボトックス注射に関するよくある質問

ここでは、ボトックス注射に関するよくある質問とその回答を紹介します。

  • ボトックス注射に痛みはありますか?
  • ボトックス注射の効果がどれぐらい続きますか?
  • ボトックス注射を打てない人はいますか?
  • 抗体ができてしまうって本当ですか?

それぞれ見ていきましょう。

 

ボトックス注射に痛みはありますか?

ボトックス注射に伴う痛みは一般的に軽度で、多くの患者様が耐えられる程度です。注射の際に感じる痛みは、蚊に刺されたような軽いチクッとした感覚です。痛みを最小限に抑えるため、クリニックによっては表面麻酔を使用することもあります。

 

痛みに対して不安がある方は、事前に医師に相談するとよいでしょう。また、施術後に痛みや腫れが気になる場合は、冷却などのケアにより、症状を軽減できます。

 

ボトックス注射の効果がどれぐらい続きますか?

ボトックス注射の効果は、通常3〜6ヶ月程度持続します。ただし、効果の持続期間は個人差があるため一概にはいえません。

 

なお、施術後は徐々に筋肉の動きが戻ってくるため、効果が薄れていきます。 継続して効果を得たい場合は、定期的に注射を受けることが推奨されます。医師と相談しながら、最適なタイミングで治療を受ける計画を立てましょう。

 

ボトックス注射を打てない人はいますか?

ボトックス注射は、体調や体質によっては控えるべき方もいます。たとえば、以下に該当する方があげられます。

  • 妊娠中の方
  • 授乳中の方
  • 筋肉や神経に関わる病気を患っている方
  • ボトックスの成分にアレルギー反応を示す方

また、3ヶ月以内にボトックス注射を受けた方や、ボツリヌストキシンを使用するほかの治療を受けている方も注意が必要です。トラブルを避けるために、施術前に医師とよく相談し、自分の体調や既往歴を正確に伝えることが大切です。

 

抗体ができてしまうって本当ですか?

ボトックス注射を頻繁に受けすぎると、体内に抗体が形成されることがあります。抗体ができるとボトックスの効果が薄れ、期待していた効果を実感できなくなる可能性があるため注意が必要です。

 

具体的には、筋肉の動きを抑制する効果が弱まり、しわ改善や筋肉の引き締め効果を実感しづらくなります。このリスクを避けるためには、医師の指示に従い、適切な間隔を守って施術を受けることが重要です。別の選択肢として、抗体ができにくい製剤を選ぶのもよいでしょう。

 

まとめ

ボトックス注射は、適切に利用することでしわや筋肉の過剰な動きを抑え、美容効果に期待できます。しかし、頻繁に施術を受けすぎると抗体ができ、効果が薄れるため注意が必要です。 また、施術をやめると効果が無くなりますが、元の状態に戻るだけなので、急激な老化が進むわけではありません。適切な量と間隔を守りながら、自分に合った治療スケジュールを立てることが重要です。

 

藤井クリニックでは、信頼できる医師が施術し、安全性に配慮した製剤を使用しています。ボトックス注射に関する疑問や不安がある方は、事前に医師と相談し納得したうえで施術を受けましょう。

この記事を書いた人

藤井 靖成

藤井 靖成

大阪・梅田 藤井クリニック院長

総合内科内科専門医であると同時に消化器内視鏡専門医・指導医として従事。
胃がん大腸がんに対する内視鏡検査・手術を通して磨いた技術と豊富な経験を活かしながら、美容外科の技術も習得し約400,000例の美容外科施術経験を積む。また、皮膚額をベースとするスキンケア医療に取り組む。
「楽しく生きる」をコンセプトに、自身が理想とする医療を追い求めるため、2007年5月 大阪・梅田に「藤井クリニック」を開院。
開院以来、美容整形手術ではない、自然な綺麗さや若返りを目的としたメスを使わない美容医療を提供し、約20年間で180000例以上の実績を持つ。

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略歴

智弁学園和歌山中学・高等学校卒
和歌山県立医科大学卒(平成6年3月)
和歌山県立医科大学付属病院 第二内科学教室入局
日赤和歌山医療センター 麻酔科
国保日高総合病院 内視鏡室 室長
大手美容外科 勤務
亀田総合病院 研修
東京大学医学部付属病院 研修
藤井クリニック開院・院長就任(平成19年5月)
藤井クリニック大阪駅前開院(平成23年5月)


認定・所属学会

日本内科学会 認定医・専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
日本肝臓学会専門医
総合内科専門医
日本消化器がん検診学会 会員
日本超音波医学会 会員
日本美容外科学会 会員
日本美容外科医師会 会員
日本美容皮膚科学会 会員
日本抗加齢医学会 会員
日本抗加齢美容医療学会 会員
日本レーザー医学会 会員


認定資格一覧
  • サーマクール認定医
  • ウルセラ認定医
  • クールスカルプティング認定医
  • ライポソニックス認定医
  • レスチレーン認定医
  • マクロレーン認定医
  •  
  • アラガンバイクロス認定医
  • アラガンハイラクラス認定医
  • ボトックスビスタ認定医

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