公開日: 2025年05月26日

更新日: 2025年05月30日

ほうれい線に一番効果的な美容医療は?自分でできるケアも紹介

 

ほうれい線にお悩みがある方は、鏡を見るたびにその深さが気になってしまうかもしれません。加齢や骨格・表情の癖など原因はさまざまで、一度気になり出すと、どのようなケアや治療が最適なのか迷うことも。選択肢が多いため、まずはご自身のほうれい線がどのタイプに当てはまるかを知ることが大切です。

 

本記事では、原因別にほうれい線に一番効果的な美容医療や日常ケアのポイントを分かりやすく解説します。自分に合ったほうれい線対策を見つける参考に、ぜひ最後までご覧ください。

 

ほうれい線に効果的な美容医療

加齢やたるみによって目立ちやすくなるほうれい線は、美容医療の力を借りることでケアできます。おもな方法として、以下4つを紹介します。

  • ヒアルロン酸注入
  • HIFU
  • ボトックス注射
  • リフトアップ治療

詳しく見ていきましょう。

 

ヒアルロン酸注入

肌のボリュームを補うことで、ほうれい線が気になる方に用いられる治療です。もともと人体に存在する成分と同じものを使用しています。注射後はふっくら感が得られやすい特徴があり、施術時間も短く済むことが多いです。

 

ただし、術後に内出血や腫れなどのリスクが伴う場合もあるため、施術前にカウンセリングで十分に相談することが大切です。また、ヒアルロン酸が徐々に体内に吸収されるため、効果を持続させるには定期的なメンテナンスを要します。費用は注入量やクリニックによって異なるため、見積もりを出してもらい、納得したうえで治療を受けましょう。

 

HIFU

高密度の超音波を肌の奥深くに照射する治療方法です。メスを使わずにたるみの原因となる層へアプローチできる点が特徴で、施術後のダウンタイムも比較的短いとされています。ほうれい線がたるみによって際立っている場合に適していると考えられ、照射の強度や回数を調整することで、肌状態に合わせた治療が受けられます。

 

ただし、即時的に変化が見られるわけではないため、徐々に肌が引き締まっていく感覚を実感するケースが多いです。痛みには個人差があり、施術中に熱さや刺激を感じることもあるため、事前にどの程度まで許容できるかを相談しておきましょう。

 

ボトックス注射

筋肉の動きによって生じる表情じわにアプローチする治療です。ほうれい線の原因が筋肉の過度な収縮による場合には、筋肉の動きに作用する治療法として使用されることがあります。

 

ただし、皮膚のたるみや骨のくぼみが原因となっているほうれい線にはあまり適していません。むしろ、たるんだ部分を緩ませてしまう可能性があるため、クリニックでの正しい診断が必要です。実際の施術では、製剤の種類や注入部位によりリスクや仕上がりが変わることもあるため、事前のカウンセリングで疑問点を確認しておくと安心です。

リフトアップ治療

リフトアップ治療は、たるみやしわを総合的にケアしたい方に注目されている施術です。顔全体のたるみへのアプローチとしても検討されるため、総合的なケアを求める方に選ばれることがあります。痛みが少なく、ダウンタイムも短めといわれている点が特徴です。

 

ただし、施術の適応やリスクには個人差があるため、事前に担当医と十分に相談することが大切です。術後の過ごし方や費用を含め、実績のあるクリニックで検討すると安心できるでしょう。施術前からアフターケアまで説明を受け、自分に合ったリフトアップ治療を検討することが重要です。

 

ほうれい線のタイプ

ほうれい線が目立つ理由は人それぞれですが、大きく分けると以下4つに分けられます。まずは、自分がどのタイプに当てはまりそうかを見極めることで、対策を立てやすくなります。

  • 皮膚のたるみ
  • 骨のくぼみ
  • 表情筋の衰え
  • 複数の原因が組み合わさっている

それぞれ見ていきましょう。

 

皮膚のたるみが原因のほうれい線

皮膚のたるみが生じる背景には、加齢によるコラーゲンやエラスチンの減少のほか、紫外線のダメージや生活習慣など複数の要因が考えられます。とくに日ごろのUVケアを怠っている方は、光老化(紫外線による老化)の影響で早い段階から肌がたるみやすく、ほうれい線が目立つことがあります。

 

さらに、急激なダイエットやリバウンドを繰り返すと、皮膚の余りが発生して深い線になりやすい点にも注意が必要です。帽状腱膜(頭の筋膜)や頭皮のコリが原因で顔全体が下がるケースもあり、頭皮マッサージや適度な運動を習慣化して血流を促すのも選択肢の1つです。

 

骨のくぼみが原因のほうれい線

生まれつき頬骨や小鼻まわりの骨が平坦な方はその分、頬の脂肪や皮膚を支える土台が弱く、ほうれい線がくぼみのように見えやすい傾向があります。さらに、年齢を重ねると骨自体が萎縮し、若いころはそこまで気にならなかったラインが急に深くなることも。

 

骨格は自分で変えにくい要素ではありますが、骨の健康を保つためにカルシウムやビタミンD、タンパク質などの栄養を摂るなどの工夫は意義があります。また、骨のくぼみが原因の場合には、クリニックでヒアルロン酸などを用いたボリューム補充を検討するケースもあります。

 

表情筋の衰えが原因のほうれい線

ほうれい線が筋のように伸びて見える場合や、笑ったときに深く刻まれるような印象がある場合は、表情筋の衰えが大きく関係している可能性があります。加齢とともに筋力が低下するほか、意外にも「あまり笑わない」「ほぼ話さない」といった習慣でも表情筋は衰えてしまうのです。すると、頬や口まわりの皮膚が重力に負けて垂れやすくなり、ほうれい線が強調されることになります。

 

ただし、ほうれい線周辺の筋肉をむやみに鍛えると、かえって溝が濃くなるケースも。専門家のアドバイスを受けながら、適切なアプローチを見極めましょう。

 

複数の原因が組み合わさっているほうれい線

ほうれい線には、皮膚のたるみや骨格、表情筋の衰えなどが混在している「複合型」も多く見られます。とくに、加齢が進むと複数の要因が同時に現れやすくなるため、より深く刻まれたほうれい線が気になる方もいるでしょう。

 

骨格が華奢で、なおかつ肌のハリが落ちているといった状態では、日常のスキンケアだけでは改善を実感しづらいことも。そのため、混合型には総合的な対策が必要です。また、専門の医療機関で自分のタイプを正確に診断してもらい、ヒアルロン酸注入や超音波治療など複数の施術を並行して行うケースも。複合型こそ、早めのケアが大切です。

 

ほうれい線ができやすい人の特徴

ほうれい線は年齢を重ねるほどに目立ちやすいイメージがある一方で、若い世代でも生活習慣や骨格などの影響によってできやすくなることがあります。

 

とくに以下の習慣は、ほうれい線が深く刻まれてしまう原因となりがちです。

 

特徴 おもな原因の例
紫外線対策をしていない 肌の弾力低下
表情が少ない 表情筋の衰え
体重の増減が激しい 皮膚のたるみ・余り

また、喫煙や睡眠不足などで血行が滞りやすい生活を続けていると、より一層肌の老化が進み、ほうれい線のリスクを高める可能性があります。

 

まずは自分の習慣を見直し、肌への負担を減らすことが、ほうれい線を予防・軽減する第一歩になるでしょう。

 

ほうれい線に効果的な美容医療を受ける際のポイント

ほうれい線の治療を検討する際は、以下のポイントを押さえておくことが大切です。

 

  • ポイント①治療の特徴をよく理解する
  • ポイント②治療の費用を確認する
  • ポイント③豊富な実績のあるクリニックを選ぶ

 

詳しく解説します。

 

ポイント①治療の特徴をよく理解する

ほうれい線への施術には、ヒアルロン酸やボトックス注射、HIFU・リフトアップなど多様な選択肢があります。治療によってアプローチの仕方や実感できる効果、リスク・副作用が異なるため、どのような特徴を持つ施術なのかを明確に把握しておくことが大切です。

 

たとえば注入系の施術は、皮膚のたるみ以外の原因にも対応しやすい場合がありますが、一定の期間を過ぎると効果が薄れていくことも。一方、肌の深層部に超音波や高周波でアプローチする方法は、すぐに変化を感じにくいものの、継続的なケアでリフトアップが期待できるといわれています。

 

ポイント②治療の費用を確認する

美容医療は保険適用外のケースが多いため、施術ごとに料金が異なり、治療を繰り返す場合はさらに費用がかかることもあります。複数回の施術を推奨されることも珍しくないため、1回あたりの金額だけでなく、どのくらい継続が必要なのかを踏まえて予算を検討することが大切です。

 

複数の施術を同時に行う選択すると、セット割引が適用されることもあるため、自分の目的や希望する仕上がりに合ったプランをよく比較しましょう。費用面のリスクを理解しながら、長期的に見ても無理なく続けられる治療を選ぶことがポイントです。

 

ポイント③豊富な実績のあるクリニックを選ぶ

クリニックの実績は、仕上がりや安心感に直結するため、施術を受けるうえで重要な判断材料となります。具体的には、医師の資格や経歴、実際に受けた人の口コミや症例写真などを参考にするとよいでしょう。とくにほうれい線治療では、原因や状態に合わせた的確な施術が必要なため、豊富な知識と経験を持つ医師が在籍しているクリニックを選ぶことが大切です。

 

また、初回カウンセリングで丁寧に悩みを聞いてくれるか、複数の治療法を提示してくれるかなどもポイントです。アフターケアの充実度やクリニックの衛生面、スタッフの対応なども、安心して治療を続けるうえで欠かせません。

 

美容医療のほかにもある!ほうれい線に効果的なケア方法

ほうれい線をケアする方法は、美容医療だけではありません。身近な習慣を少し工夫するだけで、ほうれい線を目立ちにくくするきっかけになることも。

 

ここでは、以下5つの方法を紹介します。

  • 表情筋のエクササイズを行う
  • 凝りをほぐす
  • 保湿を重視する
  • ほうれい線のケアに有効な美容液を取り入れる
  • メイクを工夫する

日常的なケアに取り入れてみましょう。

 

表情筋のエクササイズを行う

普段あまり動かさない顔の筋肉を意識的に使うことで、口まわりや頬のたるみを予防・緩和することが期待できるケアです。顔の筋力が衰えると、重力によって皮膚や脂肪が下がりやすくなり、ほうれい線がより目立ちやすくなります。難しい動作は必要なく、たとえば口を大きく開けたりすぼめたりする簡単なトレーニングを日常の合間に取り入れるだけでも効果は変わってきます。

 

ただし、過度な筋トレで余計な負荷をかけすぎると、表情に違和感が生まれる場合もあるため、無理のない範囲で続けることが大切です。適度な運動で血行も促進されるため、肌全体のコンディションにもよい影響があるでしょう。

 

凝りをほぐす

ほうれい線が気になる方の中には、顔や頭皮、首まわりの筋肉が凝り固まっているケースも多く見られます。頭皮や首のコリは、表情筋の動きを妨げて顔全体を下垂させやすくなり、ほうれい線の原因の1つになることもあるため、定期的にほぐす工夫が必要です。

 

たとえば、頭皮マッサージやホットタオルを使ったケアで血行を促進すると、筋肉のコリが和らぎやすくなります。スマホやパソコンを長時間使う方は、姿勢の悪化から首や肩への負担が増大しがちなため、ストレッチやマッサージを習慣にするのがおすすめです。凝りが取れて血行がよくなると、栄養が行き届きやすくなるだけでなく、むくみの改善も期待できるでしょう。

 

保湿を重視する

うるおいが不足すると肌のバリア機能が低下し、ハリや弾力を保つコラーゲンなどの減少が進みやすくなる場合があります。そのため、日常のスキンケアでは化粧水や乳液だけでなく、美容液やクリームなどを使って保湿し、肌が乾燥しない環境を整えることがポイントです。

 

とくに、洗顔後の肌は水分が失われやすい状態のため、なるべく早めに保湿アイテムを塗布しましょう。加えて、エアコンや紫外線などによる乾燥対策も重要です。部屋の湿度を適度に保ち、日中はUVケアを怠らないなど、トータルで保湿を心がけることでほうれい線のリスクを抑えやすくなります。

 

ほうれい線のケアに有効な美容液を取り入れる

普段のスキンケアに加えて、保湿成分やハリをサポートする成分が含まれた美容液を取り入れることで、ほうれい線対策に役立つ場合があります。たとえば、コラーゲンやヒアルロン酸などの保湿成分が配合された美容液は、肌のうるおいを守りつつ、弾力をキープすることが期待されます。また、ビタミンC誘導体など、肌の調子を整えるといわれる成分を選ぶのも1つの方法です。

 

ただし、化粧品はあくまで日常のケアの一環であり、即時的・劇的に変化をもたらすものではありません。製品によっては肌との相性もあるため、成分表を確認する、パッチテストを行うなど、慎重に選ぶことが長く続けるためのコツといえるでしょう。

 

メイクを工夫する

メイクのテクニックを駆使すれば、ほうれい線を目立ちにくくできます。たとえば、ほうれい線を目立たせる濃い色やパウダーの重ねすぎは避け、コントロールカラーやハイライトを使うと、凹凸が強調されずに済みます。また、ツヤ感のあるベースメイクで肌をいきいきと見せると、ほうれい線の溝が光で飛ばされやすくなるでしょう。

ファンデーションを厚塗りすると線が溜まりやすくなることもあるので、必要最小限でカバーしつつ、コンシーラーやブラシの使い方を工夫するのがおすすめです。仕上げに保湿スプレーやフィックスミストを使うとメイク崩れも防ぎやすくなります。

 

ほうれい線は10~20代でもできる?

若い世代でも噛み癖や骨格、乾燥といった要因が重なることで、ほうれい線が目立つことがあります。とくに、片側だけで咀嚼する癖や普段の姿勢が悪い場合は、顔の筋肉や骨格のバランスが偏ってしまうため、口元に溝が形成されやすくなります。

 

10~20代でも、以下のポイントに気をつけましょう。

  • 噛み癖の見直し:左右均等に噛む
  • 保湿ケアの徹底:化粧水や乳液で乾燥を予防
  • 生活習慣の改善:十分な睡眠とバランスのよい食事

生活習慣を意識しながら、骨格や肌のコンディションに合ったケアを継続すると、ほうれい線を目立ちにくくするきっかけになるでしょう。

 

まとめ

さまざまな治療法やセルフケア方法がある一方で、ほうれい線を改善するためには、原因を正しく見極めることが重要です。骨格や筋肉の状態、肌質などは人によって異なるため、自分に合った方法を探すには専門家の意見も参考にしましょう。

 

美容医療から日常ケアまで、複数のアプローチを組み合わせることで相乗効果が期待できます。ご自身のペースで続けられる方法を選び、気になるほうれい線をケアしてください。

 

この記事を書いた人

藤井 靖成

藤井 靖成

大阪・梅田 藤井クリニック院長

総合内科内科専門医であると同時に消化器内視鏡専門医・指導医として従事。
胃がん大腸がんに対する内視鏡検査・手術を通して磨いた技術と豊富な経験を活かしながら、美容外科の技術も習得し約400,000例の美容外科施術経験を積む。また、皮膚額をベースとするスキンケア医療に取り組む。
「楽しく生きる」をコンセプトに、自身が理想とする医療を追い求めるため、2007年5月 大阪・梅田に「藤井クリニック」を開院。
開院以来、美容整形手術ではない、自然な綺麗さや若返りを目的としたメスを使わない美容医療を提供し、約20年間で180000例以上の実績を持つ。

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略歴

智弁学園和歌山中学・高等学校卒
和歌山県立医科大学卒(平成6年3月)
和歌山県立医科大学付属病院 第二内科学教室入局
日赤和歌山医療センター 麻酔科
国保日高総合病院 内視鏡室 室長
大手美容外科 勤務
亀田総合病院 研修
東京大学医学部付属病院 研修
藤井クリニック開院・院長就任(平成19年5月)
藤井クリニック大阪駅前開院(平成23年5月)


認定・所属学会

日本内科学会 認定医・専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
日本肝臓学会専門医
総合内科専門医
日本消化器がん検診学会 会員
日本超音波医学会 会員
日本美容外科学会 会員
日本美容外科医師会 会員
日本美容皮膚科学会 会員
日本抗加齢医学会 会員
日本抗加齢美容医療学会 会員
日本レーザー医学会 会員


認定資格一覧
  • サーマクール認定医
  • ウルセラ認定医
  • クールスカルプティング認定医
  • ライポソニックス認定医
  • レスチレーン認定医
  • マクロレーン認定医
  •  
  • アラガンバイクロス認定医
  • アラガンハイラクラス認定医
  • ボトックスビスタ認定医

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