ピコレーザーがニキビ跡に効果がある理由を医師が解説

ピコレーザーがニキビ跡に効果がある理由を医師が解説

一度できてしまうと自然治癒が難しいといわれる、ニキビ跡。赤み・色素沈着・クレーターなど、メイクでのカバーが難しく悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

今回ご紹介するピコレーザーでは、セルフケアで治りにくいニキビ跡を効果的に改善できます。ピコレーザーがニキビ跡に効果がある理由についても詳しく解説していきます。

ピコレーザーとは

ピコレーザーはシミやくすみ、肝斑除去などに効果が期待でき、さまざまな肌悩みに対応する美容医療の施術です。

レーザーの照射時間が短く、短時間で皮膚のダメージや痛み、ダウンタイムが少ない治療ができます。さらに、コラーゲンの生成によりターンオーバーが正常化するため、肌全体の改善にも効果を感じられるでしょう。

従来「ナノ秒(10億分の1秒)」で照射するレーザー治療がされていましたが、ピコレーザーは「ピコ秒(1兆分の1秒)」というとても短い時間で照射を行います。

照射モードには「ピコトーニング」「ピコスポット」「ピコフラクショナル」の3種類があり、ニキビ跡の状態に合わせた治療が可能です。

ニキビ跡がなかなか消えない理由

ニキビ跡の部分は皮膚のターンオーバーが正常に行われず、ダメージが完全に修復できないため、なかなか消えなくなってしまいます。

皮膚は表面側から、表皮・真皮・皮下組織に分かれます。ニキビ跡は、ニキビの炎症が悪化し続け、真皮や皮下組織などの深い部分の皮膚組織が破壊されてダメージを受けます。大きなダメージを受けた部分はターンオーバーができず、肌の生まれ変わりができなくなるのです。

ニキビ跡の種類には、赤み・色素沈着・凹み・クレーターなどがあるのでご紹介します。

 

  • ・赤み
  • 軽いニキビの炎症でも起こり、肌に受けたダメージを修復しようとして作られた毛細血管のヘモグロビンという赤い色素が原因です。ダメージによって皮膚が薄くなり、血管や筋肉が透けて見えていることで赤みがより目立ってしまいます。

  • ・色素沈着
  • ニキビの炎症から肌を守るために、メラニン色素が過剰生産されて茶色の色素が残っている状態です。ニキビができてしまった肌は、ターンオーバーが乱れて古い角質が残り、メラニンも分解・排除されないままになるため、色素が沈着してしまいます。

  • ・凹み・クレーター
  • 赤みや色素沈着よりも重度のニキビ跡で、肌の表面が陥没してしまっている状態です。ニキビの炎症が皮膚の真皮層に達して組織を破壊してしまいます。その後、真皮層で肌が完全には修復されなくなり、クレーター状になってしまいます。ニキビを爪で潰してしまうことも原因の1つで、自然治癒やセルフケアが難しいでしょう。

ニキビ跡のセルフケアが難しい理由

比較的浅い状態のニキビ跡は、セルフケアで時間をかければ改善を見込めますが、凹みやクレーターを自力で治すのはほぼ不可能です。

軽度の赤みや茶色い色素沈着は、セルフケアやターンオーバーにより、半年~数年かけて徐々に薄くなり改善されることがあります。ただし、市販の化粧品では肌の表面を整える働きしかないことや、間違ったケアを続けていて改善しない場合もあるため、一度クリニックを受診して正しい治療法のアドバイスを受けることをおすすめします。

また、凹凸が目立つようなクレーターができてしまっている場合は、「これ以上目立たせなくする」というセルフケアになるでしょう。皮膚の深い部分までダメージを受け、ターンオーバーで修復できないため、クリニックで皮膚が生まれ変わるのを促進するケアが必要な状態です。

ピコレーザーがニキビ跡に効果的な理由

ピコレーザーがニキビ跡に効果的な理由

ピコレーザーには3種類の照射モードがあり、ニキビ跡の症状に合わせて使い分けて施術できるので、一人ひとりの肌の状態に合った治療が可能です。それぞれの特徴をご紹介します。

 

  • ・ピコトーニング
  • ニキビとニキビ跡を一緒に治療する場合は、出力の弱いレーザーを照射するピコトーニングがおすすめです。肌の角質層に働きかけるため、ニキビ跡の色素沈着を除去します。1回の施術で改善するのは難しいですが、何度か施術を受けるうちに徐々に改善できます。

  • ・ピコスポット
  • 高出力のレーザーを照射し、ピンポイントで色素沈着を除去する施術です。1回の施術でも効果を感じられ、ニキビの炎症からできたシミやくすみなど、ニキビ跡の色素沈着を治療します。ピコトーニングが向いている場合もあるので、どちらが最適か医師に相談して施術を受けましょう。

  • ・ピコフラクショナル
  • 肌の深い部分に細かい点状のレーザーを照射し、新しい皮膚へと再生を促すことができるため、クレーター状のニキビ跡の改善が期待できます。コラーゲンやエラスチンも生成されるので、肌のハリや弾力のアップも可能です。

ピコレーザーのニキビ跡以外の効果

ピコトーニングで、低出力のレーザーを広い範囲に照射し、メラニンを徐々に薄くします。
肝斑は、従来のレーザー治療では高出力では悪化させてしまうリスクがありましたが、ピコトーニングでは治療可能です。

 

  • ・肝斑・くすみの改善
  • ピコトーニングで、低出力のレーザーを広い範囲に照射し、メラニンを徐々に薄くします。
    肝斑は、従来のレーザー治療では高出力では悪化させてしまうリスクがありましたが、ピコトーニングでは治療可能です。

  • ・シミ・そばかす・ほくろ・色素沈着の除去
  • ピコスポットで気になる部位に短時間で出力の強いレーザーを照射し、色素沈着を除去します。

    従来のレーザーに比べて細かい色素の粒子を破壊するため、治療回数が少なくてもタトゥーや刺青、アートメイクを薄くできます。症状にもよりますが、1回では完全に消すことはできないため、クリニックで診察後、目安の照射回数を確認しましょう。

  • ・毛穴開き・小じわ・ハリ不足の改善
  • ピコフラクショナルにて、微細なレーザーを照射し、皮膚の再生を促します。紫外線や加齢によってできる毛穴開きに効果が期待できます。毛穴を引き締め、肌のハリを取り戻すので総合的な肌質の向上も可能です。

藤井クリニックのピコレーザー

ニキビ跡はセルフケアで治療できるものもありますが、改善までに時間がかかることや、間違ったセルフケアを続けてしまっていることがあります。また、凹みやクレーターがある場合は、セルフケアだけでは改善が難しく、クリニックで皮膚の生まれ変わりを促すケアが必要です。ニキビ跡の程度に関わらず、気になる方は早めにクリニックの受診を検討しましょう。

藤井クリニックでは、最先端機器の「フォトナPQXピコレーザー」を使用してピコフラクショナル治療を行います。四角形スポットで広い面積を効率よく照射し、短時間で皮膚の奥深くまでレーザーが届くため、肌への負担やダウンタイムなどの心配がほとんどありません。これまでのフラクショナルレーザーでダウンタイムや痛みが気になった方にもおすすめの施術です。

当院では繊細できめ細やかな美肌治療が強みです。患者様一人ひとりのお肌状態や年齢などを考慮し、より適した治療法を提案します。

これからピコレーザーを受けてみたいとお考えの方は、お肌の無料カウンセリングも実施しておりますので、お気軽にご相談ください。ご相談は、お電話・WEBフォーム・LINEにて受付しています。

ピコレーザー

この記事の監修者

藤井 靖成

藤井 靖成

大阪・梅田 藤井クリニック院長

総合内科内科専門医であると同時に消化器内視鏡専門医・指導医として従事。
胃がん大腸がんに対する内視鏡検査・手術を通して磨いた技術と豊富な経験を活かしながら、美容外科の技術も習得し約10000例の美容外科施術経験を積む。また、皮膚額をベースとするスキンケア医療に取り組む。
「楽しく生きる」をコンセプトに、自身が理想とする医療を追い求めるため、2007年5月 大阪・梅田に「藤井クリニック」を開院。
開院以来、美容整形手術ではない、自然な綺麗さや若返りを目的としたメスを使わない美容医療を提供し、約15年間で70000例以上の実績を持つ。

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