ピーリングの効果を徹底解説|回数・期間・肌悩み別の変化まで

10秒でわかるこの記事の要約
  • ニキビ跡が気になる、毛穴の黒ずみが目立つ、くすみで疲れて見える——こうした肌悩みを抱えていらっしゃる方にとって、ピーリングは魅力的な選択肢として注目されています。しかし、「本当に効果があるのか」「何回くらいで変化を感じられるのか」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
  • ピーリングは、古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを促進することで、様々な肌トラブルの改善が期待できる治療です。ただし、効果の現れ方には個人差があり、肌悩みの種類や施術の回数、種類によっても変化は異なります。
  • 本記事では、ピーリングで期待できる効果について、ニキビ・毛穴・くすみ・シミなど肌悩み別に詳しく解説いたします。また、何回の施術でどのような変化が見られるのか、医療機関でのピーリングと自宅でのピーリングの効果の違いまで、医学的根拠に基づいて具体的にお伝えします。

目次

ピーリングとは?

ピーリングとは、皮膚の表面にある古い角質を化学的または物理的に除去し、新しい皮膚の再生を促す美容施術です。特に、酸などの薬剤を用いるケミカルピーリングが美容皮膚科では一般的です。

ピーリングの基本メカニズム

私たちの肌は、約28日周期で新しい細胞が生まれ、古い細胞が角質として剥がれ落ちる「ターンオーバー」を繰り返しています。しかし、加齢やストレス、紫外線、生活習慣の乱れなどにより、このサイクルが乱れると、古い角質が肌表面に蓄積してしまいます。

古い角質が溜まると、以下のような肌トラブルが生じます。

  • 肌がくすんで見える
  • 毛穴が詰まりやすくなる
  • 化粧水や美容液が浸透しにくくなる
  • ごわつきやざらつきを感じる
  • ニキビができやすくなる

ピーリングは、この古い角質を人工的に取り除くことで、正常なターンオーバーを促し、肌本来の美しさを取り戻すことを目指します。

ケミカルピーリングとは

ケミカルピーリングは、グリコール酸、サリチル酸、乳酸などの酸性の薬剤を肌に塗布し、古い角質を溶かして除去する方法です。酸の種類や濃度、pH値によって、作用する深さや効果が異なります。

なぜピーリングに美肌効果があるのか

ピーリングによって古い角質が除去されると、以下のような効果が期待できます。

  • ターンオーバーの正常化: 新しい細胞の生成が促進されます
  • 毛穴詰まりの解消: 角栓や皮脂が排出されやすくなります
  • コラーゲン生成の促進: 真皮層への刺激により、コラーゲンやエラスチンの産生が活性化されます
  • メラニン排出の促進: 色素沈着の改善が期待できます
  • 浸透力の向上: スキンケア成分が肌に浸透しやすくなります

ピーリングで期待できる効果【最重要セクション】

ピーリングは、様々な肌悩みに対して効果が期待できる治療です。それぞれの悩みに対するメカニズムと期待できる変化を見ていきましょう。

ニキビ・ニキビ跡への効果

ニキビへの効果

メカニズム: ピーリングは、毛穴に詰まった古い角質や皮脂を除去し、毛穴の詰まりを解消します。また、抗炎症作用や抗菌作用を持つ薬剤を使用することで、アクネ菌の増殖を抑え、ニキビの発生を予防します。

期待できる変化:

  • 既存のニキビの早期改善
  • 新しいニキビの発生予防
  • 過剰な皮脂分泌の抑制
  • 毛穴の詰まり解消

ニキビ跡(色素沈着)への効果

メカニズム: ニキビ跡の赤みや茶色いシミ(炎症後色素沈着)は、メラニン色素の沈着によるものです。ピーリングは、メラニンを含む古い角質を除去し、新しい細胞の生成を促すことで、色素沈着の改善が期待できます。

期待できる変化:

  • 赤みや茶色いシミの軽減
  • 肌トーンの均一化

注意: クレーター状の凹み(瘢痕)には、ピーリング単独では効果が限定的です。ダーマペンやレーザー治療との併用が推奨されます。

毛穴の黒ずみ・開きへの効果

メカニズム: 毛穴の黒ずみは、毛穴に詰まった角栓(皮脂と古い角質の混合物)が酸化したものです。ピーリングは、この角栓を溶かして除去します。また、毛穴周りの角質を整えることで、毛穴の開きを目立たなくする効果も期待できます。

期待できる変化:

  • 毛穴の黒ずみの改善
  • 毛穴の詰まり解消
  • 毛穴の開きが目立たなくなる
  • 肌のキメが整う

くすみ・色素沈着への効果

メカニズム: 肌のくすみは、古い角質の蓄積や血行不良、乾燥などが原因です。ピーリングは、くすみの原因となる古い角質を除去し、新しい透明感のある肌を表面に出します。

期待できる変化:

  • 肌の透明感の向上
  • トーンアップ効果
  • 顔色が明るく見える
  • 化粧ノリの改善

シミ・そばかすへの効果

メカニズム: シミやそばかすは、メラニン色素の過剰生成と蓄積によるものです。ピーリングは、メラニンを含む角質を除去し、ターンオーバーを促進することで、シミの排出を促します。

期待できる変化:

  • 薄いシミの改善
  • シミの色が薄くなる
  • 全体的な色ムラの軽減

注意: 深いシミや肝斑には、ピーリング単独では効果が限定的です。レーザー治療や内服薬との併用が推奨されます。

小じわ・ハリ不足への効果

メカニズム: ピーリングの刺激により、真皮層でのコラーゲンやエラスチンの産生が促進されます。これにより、肌のハリや弾力が向上します。

期待できる変化:

  • 目元や口元の小じわの軽減
  • 肌のハリ・弾力の向上
  • 乾燥による小じわの改善

注意: 深いしわには効果が限定的です。

ざらつき・ごわつきへの効果

メカニズム: 古い角質の蓄積による肌表面の凹凸を除去します。

期待できる変化:

  • 肌触りの滑らかさ
  • ごわつきの解消
  • 化粧ノリの改善

肌のトーンアップ効果

上記の効果が総合的に作用することで、肌全体が明るくなり、透明感が増します。多くの方が、ピーリング後に「肌が一段階明るくなった」と実感されます。

効果が出るまでの期間と回数

ピーリングの効果は、1回の施術でも実感できる場合がありますが、繰り返すことでより高い効果が得られます。

1回目で感じられる変化

1回の施術後、以下のような変化を感じる方が多いです。

  • 肌のトーンが明るくなった
  • 肌触りが滑らかになった
  • 化粧ノリが良くなった
  • ざらつきが軽減した

ただし、ニキビ跡やシミなどの色素沈着、毛穴の開きなどは、1回では大きな改善は見込めません。

3回での変化

2〜4週間ごとに3回施術を受けると、以下のような変化が期待できます。

  • ニキビの発生が減ってきた
  • 毛穴の黒ずみが薄くなってきた
  • くすみが軽減し、肌が明るくなった
  • 肌のキメが整ってきた

5回での変化

5回程度継続すると、以下のような変化が見られることが多いです。

  • ニキビがほとんどできなくなった
  • 毛穴が目立たなくなった
  • ニキビ跡の赤みや茶色いシミが薄くなった
  • 肌全体の透明感が増した

10回での変化

10回以上継続すると、以下のような変化が期待できます。

  • ニキビ跡がかなり目立たなくなった
  • 毛穴の開きが改善した
  • シミが薄くなった
  • 肌質が根本的に改善した
  • 小じわが軽減した

効果を実感するまでの平均回数

一般的に、以下の回数で効果を実感する方が多いです。

  • くすみ・ざらつき: 1〜3回
  • ニキビ: 3〜5回
  • 毛穴の黒ずみ: 3〜5回
  • ニキビ跡(色素沈着): 5〜10回
  • シミ: 5〜10回以上
  • 毛穴の開き: 5〜10回

個人差が生じる理由

効果の現れ方には、以下の要因により個人差があります。

  • 肌悩みの程度(軽度か重度か)
  • 肌質(脂性肌、乾燥肌、混合肌など)
  • 年齢(若いほどターンオーバーが早い)
  • 生活習慣(睡眠、食事、ストレス)
  • ホームケアの質
  • 使用するピーリング剤の種類と濃度

効果を持続させるための頻度

ピーリングは、通常2〜4週間ごとに施術を受けることが推奨されます。肌状態が改善した後も、月に1回程度のメンテナンスを継続することで、良い状態を保ちやすくなります。

ピーリングの種類と効果の違い

ピーリングには様々な種類があり、それぞれ特徴や適している肌悩みが異なります。

種類 グリコール酸 サリチル酸 乳酸
主な効果 ターンオーバー促進、くすみ改善、小じわ軽減 毛穴詰まり解消、ニキビ改善、皮脂抑制 保湿、くすみ改善、肌のキメを整える
適している肌悩み くすみ、小じわ、ニキビ跡 ニキビ、毛穴の黒ずみ、脂性肌 乾燥肌、敏感肌、くすみ
刺激の強さ 中程度 やや強い マイルド
ダウンタイム 赤み・皮むけ2〜3日 赤み・皮むけ3〜5日 ほぼなし〜軽度
料金目安 5,000〜15,000円/回 10,000〜20,000円/回 5,000〜12,000円/回

その他のピーリング

マッサージピール(PRX-T33)

特徴: トリクロロ酢酸(TCA)、過酸化水素、コウジ酸を配合した薬剤を使用。真皮層まで作用し、コラーゲン生成を強力に促進します。

効果: ハリ・弾力の向上、小じわ改善、美白効果が高い。皮むけがほとんどないのが特徴。

ミラノリピール

特徴: イタリア発のピーリング。複数の酸を組み合わせ、肌の引き締め効果が高い。

効果: リフトアップ、毛穴の引き締め、ハリ向上。

コラーゲンピール

特徴: コラーゲンの生成を促進することに特化したピーリング。

効果: 小じわ、ハリ不足、肌の弾力低下に効果的。

医療機関でのピーリング vs 自宅ピーリング

ピーリングは、医療機関だけでなく、自宅でも行うことができます。しかし、効果や安全性には大きな違いがあります。

項目 医療機関でのピーリング 自宅ピーリング
濃度 高濃度(20〜70%程度) 低濃度(5〜10%程度)
効果 確実で高い効果 マイルドで予防的
安全性 医師の管理下で高い安全性 自己責任、刺激のリスクあり
ダウンタイム 赤み・皮むけ数日 ほぼなし
料金 5,000〜20,000円/回 1,000〜5,000円/製品
適している人 深刻な肌悩み、確実な効果を求める 予防的ケア、マイルドな効果を求める

医療機関でのピーリングのメリット

  • 肌診断に基づいた適切な薬剤選択
  • 高濃度で確実な効果
  • 医師による安全管理
  • トラブル時の即座の対応

自宅ピーリングのメリット

  • 自分のペースでできる
  • 費用が比較的安い
  • ダウンタイムがほぼない
  • 日常的なケアとして取り入れやすい

どちらを選ぶべきか

  • 医療機関: ニキビ跡、シミ、毛穴の開きなど、深刻な肌悩みがある方
  • 自宅: 予防的なケアや、医療機関での治療後のメンテナンス
  • 併用: 医療機関で定期的に施術を受けながら、自宅でもケアを継続するのが理想的

効果を最大化するポイント

ピーリングの効果を最大限に引き出すには、以下のポイントが重要です。

適切な濃度の選択

肌状態に合わせた濃度を選ぶことが重要です。濃度が高ければ効果も高いですが、刺激も強くなります。初めての方は、低濃度から始め、徐々に濃度を上げていくのが安全です。

肌状態に合わせた種類の選択

脂性肌でニキビが気になる方はサリチル酸、乾燥肌や敏感肌の方は乳酸やマンデル酸など、肌質に合った薬剤を選びましょう。

継続的な施術

ピーリングは、1回だけでは十分な効果が得られません。定期的に継続することで、肌質が根本から改善します。

ホームケアの重要性

ピーリング後の肌は、角質が薄くなり敏感な状態です。以下のホームケアが重要です。

  • 保湿: しっかりと保湿して、肌のバリア機能を保つ
  • 刺激の少ないスキンケア: アルコールフリー、無香料の化粧品を選ぶ
  • 優しい洗顔: ゴシゴシ擦らず、優しく洗う

紫外線対策の徹底

ピーリング後の肌は紫外線の影響を受けやすくなっています。SPF30以上の日焼け止めを毎日使用し、帽子や日傘も活用しましょう。紫外線対策を怠ると、シミが濃くなったり、新たなシミができたりするリスクがあります。

保湿ケアの充実

ピーリング後は一時的に乾燥しやすくなります。セラミドやヒアルロン酸など、保湿成分が豊富な化粧水や美容液を使用し、しっかりと保湿しましょう。

ピーリングの施術の流れ

医療機関でのピーリングは、一般的に以下のような流れで進みます。

1. クレンジング

メイクや皮脂をしっかりと落とし、肌を清潔な状態にします。これにより、ピーリング剤が均一に浸透しやすくなります。

2. 肌診断

医師が肌状態を詳しく診察し、どの種類のピーリングが適しているか、濃度はどの程度が適切かを判断します。

3. ピーリング剤塗布

選択されたピーリング剤を肌に塗布します。薬剤によっては、ピリピリとした刺激を感じることがあります。塗布時間は、薬剤の種類や濃度によって異なりますが、通常5〜15分程度です。

4. 中和・洗浄

規定の時間が経過したら、中和剤を使用して酸の作用を止め、しっかりと洗い流します。

5. 保湿・鎮静

施術後の肌は敏感な状態です。鎮静作用のあるマスクや保湿剤を使用し、肌を落ち着かせます。

6. アフターケア指導

施術後の注意事項(紫外線対策、保湿、避けるべき行動など)について、詳しく説明を受けます。

効果が出にくい人・向いていない人

ピーリングは多くの方に効果が期待できますが、以下のような方には効果が出にくい、または向いていない場合があります。

極度の敏感肌

酸の刺激に肌が耐えられず、赤みや炎症が悪化する可能性があります。乳酸など、マイルドな薬剤から試すか、他の治療法を検討しましょう。

炎症性のニキビが多数ある

赤く腫れたニキビが多数ある場合、ピーリングの刺激で悪化する可能性があります。まず炎症を抑える治療を優先すべきです。

日焼け直後

日焼けした肌は炎症を起こしており、ピーリングの刺激に耐えられません。日焼けが落ち着いてから施術を受けましょう。

妊娠中・授乳中

ホルモンバランスの変化により、肌が敏感になっています。また、安全性のデータが十分でない薬剤もあるため、この時期の施術は避けることが推奨されます。

特定の疾患がある場合

  • アトピー性皮膚炎(炎症が強い時期)
  • ヘルペスの活動期
  • ケロイド体質
  • 自己免疫疾患

これらの場合、医師に相談し、施術の可否を判断してもらいましょう。

効果を感じにくい肌質

皮膚が非常に厚い方や、ターンオーバーが極端に遅い方は、効果を実感するまでに時間がかかることがあります。継続的な施術と、他の治療法との併用が推奨されます。

ダウンタイムと副作用

ピーリングは比較的ダウンタイムが少ない治療ですが、以下のような反応が現れることがあります。

一般的なダウンタイム

赤み

施術直後から数時間〜数日、顔全体が赤くなることがあります。通常、2〜3日で落ち着きます。

皮むけ

施術後2〜3日目から、皮膚が薄く剥けることがあります。無理に剥がさず、自然に剥がれるのを待ちましょう。保湿をしっかり行うことで、皮むけを最小限に抑えられます。

乾燥

角質が除去されることで、一時的に肌が乾燥しやすくなります。保湿ケアをしっかり行ってください。

ヒリヒリ感

施術後数時間〜1日程度、軽いヒリヒリ感を感じることがあります。

まれに起こる副作用

  • 色素沈着: 施術後の紫外線対策が不十分だと、炎症後色素沈着が生じることがあります
  • 過度な皮むけ: 濃度が高すぎる場合や、重複照射した場合に起こります
  • 感染症: 施術後のケアが不適切だと、まれに感染症が起こることがあります
  • アレルギー反応: 薬剤に対するアレルギーがある場合、発疹やかゆみが生じます

施術後の注意点

  • 施術当日は、メイクを控えるか、最小限にする
  • 激しい運動、サウナ、長時間の入浴は避ける
  • 飲酒を控える
  • スクラブ洗顔やピーリング石鹸の使用を避ける
  • 日焼け止めを必ず使用する
  • 保湿をしっかり行う
  • 皮を無理に剥がさない

トラブル時の対処法

以下のような症状が現れた場合は、速やかに施術を受けたクリニックに連絡してください。

  • 強い痛みや腫れが続く
  • 膿が出る
  • 発熱がある
  • 症状が悪化する

料金相場と費用対効果

医療機関でのピーリング料金相場

ピーリングの料金は、使用する薬剤の種類や濃度、照射範囲によって異なります。

  • グリコール酸ピーリング: 5,000〜15,000円/回
  • サリチル酸ピーリング: 10,000〜20,000円/回
  • 乳酸ピーリング: 5,000〜12,000円/回
  • マッサージピール(PRX-T33): 15,000〜30,000円/回
  • ミラノリピール: 20,000〜40,000円/回

回数パッケージの考え方

多くのクリニックでは、5回や10回のコースを設定しており、単発で受けるよりも割安になります。継続的な施術が必要な治療なので、コースでの契約を検討すると良いでしょう。

他の治療との費用比較

  • レーザートーニング: 10,000〜30,000円/回
  • フォトフェイシャル: 15,000〜40,000円/回
  • ダーマペン: 20,000〜50,000円/回

ピーリングは、比較的リーズナブルな価格で受けられる治療といえます。

長期的な費用対効果

ピーリングは、定期的なメンテナンスが必要な治療です。年間で計算すると、月1回の施術で年間6〜24万円程度の費用がかかります。ただし、肌質が根本から改善されることで、高額なスキンケア製品の購入が減ったり、他の治療の必要性が減ったりする可能性もあります。

他の美肌治療との併用効果

ピーリングは、他の治療と組み合わせることで、より高い効果が期待できます。

レーザー治療との併用

ピーリングでターンオーバーを促進した後にレーザー治療を行うと、レーザーの効果が高まります。また、レーザー治療後のダウンタイムを短縮する効果も期待できます。

ダーマペンとの併用

ダーマペンで微細な穴を開けた後にピーリング剤を塗布する「ヴェルベットスキン」という治療法は、毛穴やニキビ跡に非常に効果的です。

イオン導入との併用

ピーリング後の肌は、美容成分が浸透しやすい状態です。この状態でイオン導入を行うと、ビタミンCやトラネキサム酸などの成分が深部まで浸透し、美白効果やハリ向上効果が高まります。

ホームケアとの組み合わせ

医療機関でのピーリング後、自宅でもマイルドなピーリング化粧品を使用することで、効果を持続させることができます。ただし、過剰なピーリングは肌を傷めるため、医師の指導のもとで行うことが重要です。

20代後半〜40代女性の肌悩み別おすすめ

20代後半:ニキビ・毛穴が気になる

おすすめ: サリチル酸ピーリング

理由: 皮脂分泌が活発な20代後半は、毛穴詰まりやニキビができやすい時期です。サリチル酸は、脂溶性で毛穴の奥まで浸透し、角栓を溶かす効果が高いため、ニキビや毛穴の黒ずみに効果的です。

頻度: 2〜3週間に1回、5〜10回継続することで、ニキビができにくい肌質への改善が期待できます。

30代:くすみ・シミが気になる

おすすめ: グリコール酸ピーリング、マッサージピール

理由: 30代になると、ターンオーバーが遅くなり、くすみやシミが目立ち始めます。グリコール酸は、メラニンの排出を促進し、肌のトーンアップ効果が高いです。マッサージピールは、美白成分(コウジ酸)も配合されており、シミ改善効果が期待できます。

頻度: 3〜4週間に1回、10回程度継続することで、透明感のある肌への改善が期待できます。

40代:小じわ・ハリ不足が気になる

おすすめ: マッサージピール(PRX-T33)、ミラノリピール

理由: 40代になると、コラーゲンやエラスチンの減少により、小じわやハリ不足が顕著になります。マッサージピールやミラノリピールは、真皮層まで作用してコラーゲン生成を強力に促進するため、ハリや弾力の向上に効果的です。

頻度: 3〜4週間に1回、5〜10回継続することで、肌のハリと弾力の向上が期待できます。

よくある不安と疑問

「効果はすぐに出る?」

肌のトーンアップや滑らかさは、1回の施術後すぐに実感できることが多いです。ただし、ニキビ跡やシミなどの色素沈着、毛穴の開きなどは、繰り返し施術を受けることで徐々に改善していきます。

「何回くらいで効果が出る?」

肌悩みによって異なりますが、一般的に3〜5回で変化を実感し始め、10回程度継続することで満足できる結果が得られることが多いです。

「痛みはある?」

ピーリング中は、ピリピリとした刺激や軽い熱感を感じることがあります。ただし、我慢できないほどの痛みではありません。痛みに弱い方は、濃度の低い薬剤から始めることをおすすめします。

「皮むけは必ず起こる?」

必ずしも起こるわけではありません。薬剤の種類や濃度、個人の肌質によって異なります。マッサージピールなど、皮むけがほとんど起こらないピーリングもあります。

「敏感肌でもできる?」

乳酸やマンデル酸など、マイルドな薬剤を使用すれば、敏感肌の方でも施術可能です。ただし、カウンセリングで肌状態を診てもらい、適切かどうかを判断してもらうことが重要です。

「続けないと意味がない?」

1回でも一定の効果は期待できますが、継続することでより高い効果が得られます。また、定期的に続けることで、肌質が根本から改善し、良い状態を保ちやすくなります。

クリニック選びの基準

ピーリングの効果を最大限に引き出すには、信頼できるクリニックを選ぶことが重要です。

肌診断をしっかり行ってくれるか

施術前に、肌状態を詳しく診察し、どのピーリングが適しているかを判断してくれるクリニックを選びましょう。

複数の種類から選べるか

グリコール酸、サリチル酸、乳酸など、複数の薬剤を取り扱っており、肌悩みに合わせて選べるクリニックが理想的です。

医師の経験と知識

ピーリングの施術経験が豊富で、肌トラブルへの対応にも詳しい医師がいるクリニックを選びましょう。

アフターフォロー体制

施術後に何かトラブルがあった場合、すぐに相談できる窓口があるかを確認してください。

適正価格かどうか

極端に安い価格を提示しているクリニックは、薬剤の濃度が低かったり、経験の浅いスタッフが施術していたりする可能性があります。適正価格で、質の高い施術を提供しているクリニックを選びましょう。

FAQ(よくある質問)

Q1. ピーリングはどんな効果がありますか?

A. ニキビ・ニキビ跡の改善、毛穴の黒ずみ・開きの軽減、くすみ改善、シミの軽減、小じわの改善、肌のトーンアップなど、様々な効果が期待できます。古い角質を除去し、ターンオーバーを促進することで、肌本来の美しさを引き出します。

Q2. 1回で効果は出ますか?

A. 肌のトーンアップや滑らかさは、1回でも実感できることが多いです。ただし、ニキビ跡やシミ、毛穴の開きなどは、複数回の施術を重ねることで徐々に改善していきます。

Q3. 何回で効果が出ますか?

A. 肌悩みによって異なりますが、くすみやざらつきは1〜3回、ニキビや毛穴の黒ずみは3〜5回、ニキビ跡やシミは5〜10回程度で効果を実感する方が多いです。

Q4. 効果はどのくらい持続しますか?

A. ピーリングの効果は、施術後2〜4週間程度持続します。ただし、継続的な施術とホームケアを行うことで、肌質が根本から改善し、良い状態を長く保ちやすくなります。

Q5. ニキビ跡に効果はありますか?

A. 赤みや茶色いシミ(色素沈着)には、ピーリングが効果的です。5〜10回程度の施術で改善が期待できます。ただし、クレーター状の凹みには、ピーリング単独では効果が限定的で、ダーマペンやレーザー治療との併用が推奨されます。

Q6. シミに効果はありますか?

A. 薄いシミには効果が期待できます。5〜10回以上の施術で、シミが薄くなることが多いです。ただし、深いシミや肝斑には、レーザー治療や内服薬との併用が推奨されます。

Q7. 毛穴に効果はありますか?

A. 毛穴の黒ずみや詰まりには、3〜5回程度で効果が実感できます。毛穴の開きは、5〜10回程度の継続的な施術で改善が期待できます。

Q8. どのくらいの頻度で受けるべきですか?

A. 通常、2〜4週間に1回のペースで施術を受けることが推奨されます。肌状態が改善した後も、月に1回程度のメンテナンスを継続することで、良い状態を保ちやすくなります。

Q9. 医療機関と自宅ピーリングの違いは何ですか?

A. 医療機関では高濃度の薬剤を使用し、確実な効果が期待できます。自宅ピーリングは低濃度で、マイルドな効果です。深刻な肌悩みには医療機関、予防的なケアには自宅ピーリングが適しています。

Q10. 痛みはありますか?

A. ピーリング中は、ピリピリとした刺激や軽い熱感を感じることがありますが、我慢できないほどの痛みではありません。痛みに弱い方は、濃度の低い薬剤から始めることができます。

Q11. ダウンタイムはどのくらいですか?

A. 赤みや皮むけが2〜5日程度生じることがあります。ただし、マッサージピールなど、ダウンタイムがほとんどないピーリングもあります。薬剤の種類によって異なります。

Q12. 敏感肌でもできますか?

A. 乳酸やマンデル酸など、マイルドな薬剤を使用すれば可能です。ただし、カウンセリングで肌状態を診てもらい、適切かどうかを判断してもらうことが重要です。

Q13. 効果が出ない人もいますか?

A. 個人差がありますが、適切な薬剤と濃度を選び、継続的に施術を受ければ、多くの方が効果を実感できます。ただし、たるみや深いしわなど、ピーリングでは改善が難しい悩みもあります。

Q14. 他の治療と併用できますか?

A. はい、レーザー治療、ダーマペン、イオン導入などと併用することで、より高い効果が期待できます。医師に相談し、適切な組み合わせを提案してもらいましょう。

Q15. どこで受けるのがいいですか?

A. 皮膚科や美容皮膚科など、医師が常駐している医療機関で受けることをおすすめします。肌診断に基づいた適切な薬剤選択と、トラブル時の対応が可能です。

まとめ

ピーリングは、ニキビ・毛穴・くすみ・シミなど、様々な肌悩みに対して効果が期待できる治療です。1回の施術でも肌の滑らかさやトーンアップを実感できますが、継続的に施術を受けることで、より高い効果が得られます。

効果の現れ方は、肌悩みの種類や程度、個人の肌質によって異なりますが、一般的に3〜5回で変化を感じ始め、10回程度継続することで満足できる結果が得られることが多いです。

ピーリングには様々な種類があり、肌質や悩みに合わせて選ぶことが重要です。また、医療機関での高濃度ピーリングと、自宅でのマイルドなピーリングを組み合わせることで、効果を最大化できます。

施術後は、紫外線対策と保湿ケアを徹底し、肌を大切にいたわることが、効果を持続させる鍵となります。

信頼できる医療機関でカウンセリングを受け、自分に最適なピーリング治療を見つけてください。継続的なケアにより、透明感のある美しい肌を手に入れることができるでしょう。

この記事の監修者

藤井 靖成

藤井 靖成

大阪・梅田 藤井クリニック院長

総合内科内科専門医であると同時に消化器内視鏡専門医・指導医として従事。
胃がん大腸がんに対する内視鏡検査・手術を通して磨いた技術と豊富な経験を活かしながら、美容外科の技術も習得し約400,000例の美容外科施術経験を積む。また、皮膚額をベースとするスキンケア医療に取り組む。
「楽しく生きる」をコンセプトに、自身が理想とする医療を追い求めるため、2007年5月 大阪・梅田に「藤井クリニック」を開院。
開院以来、美容整形手術ではない、自然な綺麗さや若返りを目的としたメスを使わない美容医療を提供し、約20年間で180000例以上の実績を持つ。

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略歴

智弁学園和歌山中学・高等学校卒
和歌山県立医科大学卒(平成6年3月)
和歌山県立医科大学付属病院 第二内科学教室入局
日赤和歌山医療センター 麻酔科
国保日高総合病院 内視鏡室 室長
大手美容外科 勤務
亀田総合病院 研修
東京大学医学部付属病院 研修
藤井クリニック開院・院長就任(平成19年5月)
藤井クリニック大阪駅前開院(平成23年5月)


認定・所属学会

日本内科学会 認定医・専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
日本肝臓学会専門医
総合内科専門医
日本消化器がん検診学会 会員
日本超音波医学会 会員
日本美容外科学会 会員
日本美容外科医師会 会員
日本美容皮膚科学会 会員
日本抗加齢医学会 会員
日本抗加齢美容医療学会 会員
日本レーザー医学会 会員


認定資格一覧
  • サーマクール認定医
  • ウルセラ認定医
  • クールスカルプティング認定医
  • ライポソニックス認定医
  • レスチレーン認定医
  • マクロレーン認定医
  •  
  • アラガンバイクロス認定医
  • アラガンハイラクラス認定医
  • ボトックスビスタ認定医

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