肝斑とシミは違うもの?それぞれに適した施術も異なる?美容皮膚科医が解説

10秒でわかるこの記事の要約
  • 肝斑とシミは見た目や発生要因が異なり、それぞれに合わせた施術が必要
  • 肝斑はホルモンバランスの影響が強く、左右対称に現れることが多い
  • シミは紫外線や加齢が主な原因で、様々な種類がある
  • 適切な治療法は自己判断せず専門医に相談することが重要
肝斑とシミは違うもの?それぞれに適した施術も異なる?

肌のトラブルとしてよく見られる「肝斑」と「シミ」。これらは一見似ているようで、実は異なるものです。それぞれの特徴や原因、適した施術方法について詳しく解説します。

肝斑とは

定義と発生メカニズム

肝斑は、主に顔に現れる茶色い斑点で、特に頬や額、口周りに多く見られます。メラニン色素が過剰に生成されることで発生しますが、その主な原因はホルモンバランスの乱れです。特に妊娠中やピルの服用、ストレスなどが影響を与えることがあります。

主な症状と特徴

肝斑は、通常、左右対称に現れることが多いのが特徴です。色は薄い茶色から濃い茶色まで様々で、周囲の肌と比較して明確な境界線がない場合が多いです。肝斑は通常、痛みやかゆみを伴うことはありませんが、見た目が気になるため、心理的なストレスを引き起こすことがあります。

発生しやすい年代と傾向

肝斑は、特に30代から50代の女性に多く見られます。妊娠中はホルモンバランスが変化するため、肝斑が発生しやすくなります。また、日焼けや紫外線の影響も肝斑の悪化要因とされています。ホルモンの影響を受けやすいことから、月経前や妊娠中に肝斑が目立つことがあるため、ホルモンバランスを整えることが重要です。

シミの種類

シミの一般的な定義

シミは、皮膚に現れる色素の沈着で、メラニンが皮膚の表面に集まることによって発生します。シミは、紫外線や加齢、ホルモンバランスの変化、生活習慣など、様々な要因によって引き起こされます。

主な種類の紹介

シミにはいくつかの種類があります。以下に代表的なものを紹介します。

ADM(後天性真皮メラノーシス)

後天性真皮メラノーシスは、主に紫外線によって引き起こされるシミで、通常は顔に現れます。

雀卵斑(そばかす)

雀卵斑は、遺伝的要因によって発生する小さな茶色い斑点で、主に顔や手に見られます。

色素沈着

色素沈着は、外的要因(例えば、炎症や傷)によって皮膚にメラニンが過剰に蓄積された状態です。

老人的色素斑(ろうはん)

老人的色素斑は、加齢に伴って現れる茶色い斑点で、通常は手の甲や顔に見られます。

肝斑とシミの違いと適した施術がわかる!比較表

肝斑とシミは、見た目や発生要因が異なります。以下に比較表を示します。

シミの種類 症状 おすすめの治療法
肝斑 両頬にできる、もやもやとした境界の薄茶色のシミ。
主に30~40歳代の女性に多くみられる。
出産を機に生じることが多い。
・レーザートーニング
・PQXピコレーザー
・イオン導入
・高濃度ビタミンC点滴
・内服薬(トラネキサム酸、ビタミンCなど)
ADM
(後天性真皮メラノトーシス)
多くのシミは表皮でメラニンが増えるのに対し、真皮層でメラニンが増えた状態のシミ。
色は灰青色。
・Qスイッチヤグレーザー
雀卵斑
(そばかす)
鼻を中心に多発する、複数の小さなシミ。
遺伝の要素が大きく、子どもの頃からある方が多い。
・レーザートーニング
・PQXピコレーザー
・Qスイッチヤグレーザー
・美白オーロラ(フォトRF・SRA)
色素沈着 ニキビや傷口の炎症が原因でできるシミ。
色調は赤~茶褐色。
・レーザートーニング
・PQXピコレーザー
・イオン導入
・高濃度ビタミンC点滴
・内服薬(トラネキサム酸、ビタミンCなど)
老人性色素斑
(ろうはん)
境界がはっきりとした、円形のシミ。
目の下やこめかみなどにできることが多い。
早い方は20歳代からできることもある。
・レーザートーニング
・Qスイッチヤグレーザー
・CO2レーザー
・美白オーロラ(フォトRF・SRA)

 

肝斑は主にホルモンの影響を受けるため、妊娠中やピルの服用時に見られやすいです。一方、シミは紫外線の影響が強く、加齢とともに増加する傾向があります。

まとめ

肝斑とシミは、見た目や発生要因が異なるため、それぞれに適した施術方法も異なります。肝斑はホルモンバランスの影響を受けやすく、主に顔に現れるため、トラネキサム酸治療やレーザー治療が有効です。一方、シミは紫外線や加齢が主な原因で、ケミカルピーリングや美白治療が効果的です。

それぞれの肌トラブルに対して、適切な施術を選ぶことが重要です。ドクターや専門家のアドバイスのもと、自分の肌の状態を理解し、信頼できるクリニックでのカウンセリングを受けることで、最適な治療法を見つけることができるでしょう。

お肌の状態を自己判断してしまうと適切な対処法が選択できないケースもありますので、是非一度、実績のあるドクターに相談してみましょう。

藤井クリニックは、シミや肝斑治療の実績が豊富です。様々な機器の用意もあるので、シミや肝斑でお悩みの方はぜひ一度カウンセリングを受けてみてください。

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この記事の監修者

藤井 靖成

藤井 靖成

大阪・梅田 藤井クリニック院長

総合内科内科専門医であると同時に消化器内視鏡専門医・指導医として従事。
胃がん大腸がんに対する内視鏡検査・手術を通して磨いた技術と豊富な経験を活かしながら、美容外科の技術も習得し約400,000例の美容外科施術経験を積む。また、皮膚額をベースとするスキンケア医療に取り組む。
「楽しく生きる」をコンセプトに、自身が理想とする医療を追い求めるため、2007年5月 大阪・梅田に「藤井クリニック」を開院。
開院以来、美容整形手術ではない、自然な綺麗さや若返りを目的としたメスを使わない美容医療を提供し、約20年間で180000例以上の実績を持つ。

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略歴

智弁学園和歌山中学・高等学校卒
和歌山県立医科大学卒(平成6年3月)
和歌山県立医科大学付属病院 第二内科学教室入局
日赤和歌山医療センター 麻酔科
国保日高総合病院 内視鏡室 室長
大手美容外科 勤務
亀田総合病院 研修
東京大学医学部付属病院 研修
藤井クリニック開院・院長就任(平成19年5月)
藤井クリニック大阪駅前開院(平成23年5月)


認定・所属学会

日本内科学会 認定医・専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
日本肝臓学会専門医
総合内科専門医
日本消化器がん検診学会 会員
日本超音波医学会 会員
日本美容外科学会 会員
日本美容外科医師会 会員
日本美容皮膚科学会 会員
日本抗加齢医学会 会員
日本抗加齢美容医療学会 会員
日本レーザー医学会 会員


認定資格一覧
  • サーマクール認定医
  • ウルセラ認定医
  • クールスカルプティング認定医
  • ライポソニックス認定医
  • レスチレーン認定医
  • マクロレーン認定医
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  • アラガンバイクロス認定医
  • アラガンハイラクラス認定医
  • ボトックスビスタ認定医

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