公開日: 2026年10月09日

更新日: 2026年10月06日

注射のあと気をつけたいこと|ボトックスのダウンタイムと変化が出る時期

目次

ボトックスを検討されるとき、多くの方がまず気にされるのがダウンタイムです。ただ、この施術のダウンタイムは、ほかの美容医療とは少し性質が異なります。赤みや腫れが引くのを待つ時間はごくわずかで、実際に待っているのは薬剤が働き始めて変化が現れてくるまでの時間だからです。つまり「どのくらい休めばよいか」ではなく「いつから変化が出て、いつ仕上がりを判断できるか」を知っておくことが、予定を組むうえでの実務になります。この記事では、注射の痕が目立たなくなるまでの数時間、変化が現れてくるまでの待ち時間、そして仕上がりを判断する2週間後という三つの区切りに沿って、経過の目安と当日からの過ごし方、費用の考え方、早めにご相談いただきたい症状までを順に整理してご説明します。

ボトックスのダウンタイムとは、何を待つ時間なのか

美容医療でダウンタイムという言葉が使われるとき、それはふつう「施術によって生じた赤み・腫れ・内出血などが引いて、元の見た目に戻るまでの時間」を指します。レーザーや注入、糸を使う施術では、この「戻るまで」の日数を見込んで予定を空けておく必要があります。

ところがボトックスでは、事情が逆になります。回復を待つ時間はほとんどなく、実際に待っているのは「効き始めるまでの時間」です。細い針で少量を注射するだけの施術のため、外からの見た目に大きな変化が起きにくく、多くの場合、当日からそのまま通常の生活に戻れます。一方で、注射した薬剤が筋肉の動きに働きかけるまでには数日を要し、変化が目に見えるかたちで現れてくるのはそのあとです。

つまり、この施術で待っているのは他の施術とは逆方向の時間、変化が現れてくるまでの時間だということになります。ですから「ボトックスのダウンタイムはどのくらいか」という問いは、この施術においては「いつから変化が出て、いつ仕上がりを判断できるか」という問いに置き換わります。この置き換えができていると、予定の立て方も、途中で不安になったときの判断も、ずいぶん楽になります。

見た目のダウンタイムが短いこと自体が、この施術の特徴です

ダウンタイムの短さは、この施術の副次的な利点というより性格そのものです。皮膚を削ったり熱を入れたりするのではなく、ごく少量の薬剤を筋肉に届けるだけの施術だからです。

そのため、ボトックスは予定の直前でも検討されやすい施術という位置づけになります。仕事の合間や外出の前後に受けて、そのまま予定に戻られる方も少なくありません。ただし「直前でも受けられる」ことと「直前に受ければ予定に間に合う」ことは別の話です。変化が現れるまでに数日から2週間を見込む必要があるため、仕上がりを見せたい予定があるなら、逆に早めに受けておく判断が要ります。この点は後の章であらためて触れます。

それでも「ダウンタイムなし」とは申し上げません

見た目に残る変化はほとんど生じないとされていますが、まったく何も起きないわけではありません。針を刺した部位には小さな赤い点が残ることがあり、皮下の細い血管に針が触れれば内出血が出ることもあります。注射の直前まで予測しきれない部分があり、体質や当日の状態にも左右されます。

また、頻度は高くないものの、薬剤が意図した筋肉の周囲へ広がることで、まぶたの重さや眉の位置の左右差、口もとの動かしにくさといった症状が現れる場合があるとされています。いずれも時間の経過とともに戻るとされていますが、起こりうることとして知っておいていただくほうが、実際に生じたときに落ち着いて対応できます。詳しくは「早めにご相談いただきたい症状」の章でご説明します。

なお、この記事に記載する日数はすべて目安であり、注入量や部位、体質によって個人差があります。ご自身の場合の見込みについては、診察の際にお伝えいたします。

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経過の目安|三つの区切りで見るボトックスのダウンタイム

経過は、日数を細かく追うよりも性質の違う三つの区切りで捉えるほうが役立ちます。「注射の痕が目立たなくなるまで」「変化が現れてくるまでの待ち時間」「仕上がりを判断する2週間後」の三つです。最初の区切りだけが一般的な意味でのダウンタイムにあたり、あとの二つは効き方を待つ時間だとお考えください。

1.注射の痕が目立たなくなるまで(数時間)

施術の直後は、針を刺した部位に数ミリほどの赤い点と、わずかな膨らみが見られます。膨らみは薬剤と生理食塩水によるもので、多くの場合は15分から1時間ほどで落ち着きます。赤い点も数時間のうちに目立たなくなることが多く、当日のうちに鏡を見て「どこに注射したかわからない」と感じられる方が少なくありません。

押されたような鈍い感覚や、額や眉間の施術では軽い頭の重さを感じる場合もありますが、いずれも当日から翌日のうちに落ち着いていくのが一般的です。この数時間が、ボトックスにおける実質的な「見た目のダウンタイム」のほぼすべてだと考えていただいてよいかと思います。

例外は内出血です。針が皮下の細い血管に触れた場合、注射した部位に小さな青あざのような色が現れます。大きさは数ミリから1センチ程度で、直後は見えず、翌日から2日ほどかけてはっきりしてくることが多いのが特徴です。色は青みや赤紫から、緑がかった色、黄色みを帯びた色へと移り、輪郭がぼやけながら薄くなっていきます。皮膚の薄い目尻や下まぶたでは目立ちやすい傾向があり、落ち着くまでの目安は数日から2週間程度です。

2.変化が現れてくるまでの待ち時間(3日〜2週間)

ここがボトックス特有の時間です。薬剤は注射したその瞬間に働くのではなく、筋肉へ信号が伝わる仕組みに少しずつ作用していきます。そのため、変化を感じ始めるのは早い方で施術の2日から3日後、多くの場合は4日から7日後です。動きにくさが安定してくるのは、そこからさらに数日を要します。

感じ方は部位によって異なります。眉間や額では「眉を寄せようとしても寄りにくい」という自覚が先に来て、しわの見え方が変わるのはそのあとです。エラや肩など大きな筋肉では、見た目に現れるまでに数週間から1か月以上を見込むこともあります。

注意していただきたいのは、この時期に効果を判断しないことです。3日目に「変わっていない」と感じても、それは効いていないのではなく、まだ現れていないだけである場合が大半です。逆に7日目に「効きすぎているかもしれない」と感じても、動きにくさの感覚は落ち着く方向に向かうことが多く、その時点での印象がそのまま続くとは限りません。

この時期にはもう一つ、表情の慣れという体験があります。これまで無意識に動かしていた筋肉が動きにくくなるため、最初の数週間だけ「表情を作りにくい」「顔の一部が自分のものでないように感じる」といった違和感を覚える方がいらっしゃいます。痛みや不調ではなく、動かし方の感覚がまだ更新されていない状態です。日常のなかで表情の作り方が自然に調整されていくにつれ、多くの場合この違和感は気にならなくなっていきます。初めてお受けになる方ほど感じやすく、回数を重ねると感じにくくなる傾向があります。

3.仕上がりを判断する2週間後

薬剤の働きがおおむね出そろい、仕上がりとして評価できるようになるのが施術から2週間前後です。ボトックスの経過において、この2週間後という区切りがもっとも重要な日付になります。ここで初めて、注入量が足りていたか、左右のバランスが取れているか、表情の出方が自然かを判断できます。

当院でも、初めてお受けになる方や注入量を控えめに設定した方には、2週間後を目安にご来院いただき、仕上がりを一緒に確認しています。この施術では「足りなければ少量を足す」という調整が前提になっているため、この確認には実務的な意味があります。多すぎた量を後から減らすことはできませんので、初回は控えめに設定し、2週間後の状態を見てから必要な分だけ加える、という進め方が安全です。

追加する量はごく少量ですが、その分にもあらためて数日から2週間の待ち時間が生じます。最終的な仕上がりが定まるのは初回から1か月ほど先とお考えください。追加調整をどの範囲まで料金に含めるかはクリニックによって異なりますので、費用の章で確認すべき点を整理しています。

出方を左右する条件

同じ施術でも、注射の痕の残り方や変化が現れるまでの日数には差が出ます。どのような条件が関わるのかを知っておくと、ご自身の場合の見込みが立てやすくなります。

注入する部位と量の配分

皮膚が薄く血管が浅い目尻や下まぶた、眉間の下部は、内出血が出やすく目立ちやすい部位です。反対に額の上部やエラ、肩などは皮膚に厚みがあり、内出血が生じても目に触れにくい傾向があります。変化が現れるまでの日数も、細かな表情筋では比較的早く、大きな筋肉では時間をかけて現れることが多いという違いがあります。また、同じ総量でも複数の点に分けて注入すれば一か所あたりの量が減り、薬剤が周囲へ広がりにくくなるという面もあります。配分は、動きの強い箇所を診察で確認しながら決めていきます。

体質と当日の状態

あざができやすい体質の方は、ボトックスでも内出血が出やすい傾向があります。血液を固まりにくくするお薬を服用中の方、一部のサプリメント(ビタミンE、魚油、イチョウ葉など)を習慣的にお召しの方も同様です。種類と量を診察時にお伝えください。中止が必要かどうかはもとのご病気の状況を踏まえて判断しますので、自己判断での中止は避けていただくようお願いします。このほか前夜の飲酒、睡眠不足、生理前後の時期なども、内出血の出やすさに関わるとされています。

これまでの施術歴

同じ製剤で繰り返しお受けになっている方は、前回の経過という手がかりがあるため、何日目から変化が出て、どの程度の量で落ち着くかがある程度読めます。初めての方は反応の出方がまだわかりません。初回に控えめな量から始め、2週間後に確認して調整する進め方が推奨されるのは、このためでもあります。

施術当日から数日の過ごし方

ボトックスは制限の少ない施術ですが、当日にお願いしている事項にはそれぞれ理由があります。理由がわかっていると守りやすくなりますので、順にご説明します。

しばらく横にならない・注射部位をこすらない・強く揉まない理由

施術後4時間ほどは横にならずにお過ごしいただき、注射した部位をこすったり、強く揉んだりしないようお願いしています。これは注射した薬剤が、意図していない筋肉へ広がることを避けるためです。

薬剤は注射した位置にとどまって働くわけではなく、注入直後はまだ組織のなかで落ち着いていません。この段階で強い力が加わったり、顔を下に向けた姿勢が続いたりすると、狙った筋肉の外へ移動する可能性があるとされています。たとえば眉間や額に注入した薬剤がまぶたを持ち上げる筋肉のほうへ広がれば、まぶたが重く感じられることにつながります。ごく短い時間の注意で避けられることですから、当日はうつ伏せでの休息やフェイシャルマッサージ、エステ、顔を強く押さえるような動作を控えていただくようお願いしています。

同じ理由から、当日の美顔器のご使用や、洗顔時に顔を強くこすることもお控えください。翌日以降は通常のスキンケアに戻していただけます。

メイクと洗顔

メイクは施術の直後から可能とする場合が多く、当院でも針の痕が落ち着いていれば当日からお使いいただけます。ただし、注射部位をパフやブラシで強くこすらず、指先で軽くのせるようにしてください。クレンジングも当日は短時間で済ませ、力を入れずに落としていただくようお願いします。

内出血が出た場合も、コンシーラーやファンデーションで対応できる時期は、色がはっきりしてくる翌日以降です。当日の注射直後はごく小さな傷口が閉じきっていない可能性があるため、その部位に厚く重ねることは避け、翌日からカバーしていただくのが安心です。青みの強い時期は黄みがかったコンシーラーが、緑や黄色みに移った時期は肌色に近いものがなじみやすいとされています。色が薄くなるまでの数日から2週間は、この方法で日常の場面はおおむねしのげます。

入浴・運動・飲酒

当日はシャワーで済ませていただき、湯船に長くつかること、サウナ、岩盤浴はお控えください。血流が強まると内出血が広がりやすくなり、薬剤も移動しやすくなると考えられています。翌日からは通常の入浴に戻していただけます。

運動も当日は控えめにしてください。軽い散歩程度は差し支えありませんが、息が上がる運動や、うつ伏せ・頭を低くする姿勢を含む運動は翌日以降が安心です。飲酒も同じ理由から当日は量を控えていただき、翌日以降は普段どおりで差し支えありません。

日焼け止めとスキンケア

ボトックスは皮膚に熱や刺激を加える施術ではないため、レーザー後のような厳しい遮光は必要ありません。ただし内出血が出ている部位に強い紫外線が当たると色が残りやすくなる可能性があるとされていますので、色が薄くなるまでは日焼け止めをお使いください。塗る際も、こすらず軽く置くようになじませていただければ十分です。美容成分の入った化粧品やビタミンCの外用は、当日から通常どおりお使いいただけます。

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早めにご相談いただきたい症状

経過のなかで現れるものには、想定内の反応と、ご連絡いただいたほうがよい症状があります。区別がつくようにしておくと、不要なご心配を避けられます。

想定内の反応

  • 注射部位の小さな赤い点、わずかな膨らみ(数時間で落ち着くことが多い)
  • 押されたような鈍い感覚、触れたときの軽い痛み(当日から翌日)
  • 額や眉間の施術後の軽い頭の重さ(数日で落ち着くことが多い)
  • 小さな内出血(数日から2週間で薄くなっていく)
  • 表情の作りにくさや動かし方の違和感(最初の数週間に感じる方がいます)

薬剤の広がりによる症状(お早めにご相談ください)

次の症状は、薬剤が狙った筋肉の周囲へ広がったことによって生じると考えられているものです。頻度は高くありませんが、現れた場合はお早めにご連絡ください。

  • まぶたの重さ…片側または両側のまぶたが下がって見える、目を開けるのに力が要ると感じる。額や眉間の施術後に生じることがあります
  • 眉の位置の左右差…片方の眉だけが上がる、または下がって見える。左右で筋肉の使い方が違う方に出やすいとされています
  • 口もとの動かしにくさ…笑ったときの口角の上がり方が左右で違う、飲み物が飲みにくい、発音しにくい音がある。口のまわりやエラの施術後に生じることがあります

これらはいずれも、薬剤の働きが薄れるにつれて時間の経過とともに戻るとされています。目安は数週間から3か月程度で、薬剤の作用が続く期間とおおむね重なります。まぶたの重さには目を開ける働きを補う点眼薬をご案内できる場合があり、眉の左右差には反対側にごく少量を加えてバランスを整える方法をご相談できる場合があります。ご自身で様子を見続けるより、まずご連絡いただくほうが選べる対応が増えます。

すぐにご連絡いただきたい症状

  • 注射部位の強い痛み、熱をもった赤みが広がる、押すと痛みが増す、膿のような排出がある
  • 38度以上の発熱、強い頭痛が続く、吐き気を伴う
  • 息苦しさ、飲み込みにくさ、全身に広がるじんましん、顔や唇のはれ
  • 内出血が急に大きくなる、皮膚の色が黒ずんだまま変化しない

診療時間内は当院までお電話ください。夜間や休診日で判断に迷われる場合は、お住まいの地域の救急相談窓口にご相談のうえ、受診の必要性をご確認ください。

ダウンタイム中に関わる費用

ボトックスでは、施術そのものの料金とは別に、2週間後の確認と、少量の追加調整に関わる費用を見ておく必要があります。この施術は「足りなければ足す」という進め方が前提になっているため、追加調整がどこまで料金に含まれるかが、実際の総額に影響します。

項目 費用の目安(税込) 追加調整がどこまで含まれるかを契約前に確認する
初診・再診 初診 0〜3,300円程度/再診 0〜1,100円程度 施術を受けた場合は無料になるか。経過確認での来院にも再診料がかかるか
2週間後の確認 0円とする場合が多い 確認のための来院が施術料に含まれるか。受けられる期限(2週間以内、1か月以内など)があるか
少量の追加調整 0円〜11,000円程度(単位数による) 無料になる範囲が単位数で決まっているか、期間で決まっているか。左右差の調整も同じ扱いか
内出血に対する外用薬 1,100〜3,300円程度 経過で必要になった外用薬が無料の範囲に入るか、別料金か
左右差が気になったときの相談 0円〜1,100円程度(再診料の範囲) 相談だけの来院ができるか。担当した医師に相談できるか
次回までの間隔と継続時の料金 3〜4か月ごと/1回 22,000〜66,000円程度(部位・製剤による) 追加調整は次回分の前払いに充当されるのか、別枠なのか。回数券に有効期限があるか

上記はいずれも税込・目安の金額です。実際の費用は部位、使用する製剤、注入量、経過の状況によって変わります。ご希望とお肌の状態を診察のうえお見積もりいたします。

とくに確認しておいていただきたいのは、追加調整がどこまで含まれるかを契約前に確かめておくことです。「2週間以内であれば無料」「初回のみ無料」「単位数に上限あり」など、条件はクリニックごとに異なります。条件がわかっていれば、初回を安心して控えめに設定でき、仕上がりの調整もしやすくなります。

他の選択肢と比べたダウンタイムの長さ

同じ「注入」「引き締め」に分類される施術でも、待つ時間の性質は大きく異なります。見た目のダウンタイムと、変化が現れるまでの期間を分けて並べると、ボトックスの位置づけがわかりやすくなります。

項目 筋肉の動きに働きかける注射 形やボリュームを補う注入 浅い層に水分を含ませる注入 面として熱を入れて引き締める施術
見た目のダウンタイムの長さ 数時間程度。内出血が出た場合は数日〜2週間 はれや内出血が出やすく、数日〜2週間程度 注入部位の小さなふくらみが1〜3日、内出血は1週間前後 赤みやほてりが当日〜数日。出力設定により差があります
変化が現れるまでの期間 3日〜2週間かけて徐々に現れます 注入した直後から形として見えます 数日〜2週間で水分の保持が整ってくるとされます 1〜3か月かけて徐々に現れるとされます
当日の制限 4時間ほど横にならない。こすらない・強く揉まない。長風呂・激しい運動・飲酒は控える 強く圧迫しない。長風呂・激しい運動を控える。歯科治療は時期を調整 注入部位を強くこすらない。当日のメイクを控える場合があります 高温の環境や強い摩擦を控える。保湿と日焼け対策
仕上がりを判断する時期 2週間後 はれが落ち着く2週間前後 2〜4週間後 2〜3か月後
次回までの間隔 3〜4か月ごと 6か月〜1年半程度 4〜6か月ごと(初回は間隔を詰める場合があります) 半年〜1年ごと

上記は一般的な傾向をまとめた目安であり、機器や製剤、設定、体質によって幅があります。どの選択肢が適しているかは、ご希望と生活の予定を踏まえて診察の際にご相談ください。

こうして並べると、筋肉の動きに働きかける注射は見た目のダウンタイムがもっとも短く、そのかわり変化が現れるまでに時間がかかる位置にあることがわかります。人と会う予定の直前でも受けやすい一方で、仕上がりを見せたい予定には間に合わせられないという性質です。

30代後半〜50代後半の方からよくいただくご不安

表情が動かしにくく感じる時期は、慣れていくものでしょうか

初めてお受けになった方から、最初の数週間について「表情が作りにくい」「笑ったときの感じが違う」というお声をいただくことがあります。これは長年無意識に使ってきた筋肉の動きが変わったことによる感覚の差で、多くの場合、周囲の方が気づくほどの見た目の変化ではありません。日常のなかで表情の作り方が自然に調整されていくにつれ、この違和感は薄れていくことが多いとされています。

ただし、笑ったときの左右差がはっきりしている、口もとが動かしにくいといった場合は感覚の問題ではありませんので、前の章を参考にご相談ください。

仕事や家庭の予定の合間に受けられますか

見た目のダウンタイムが短いという点では、忙しい方が組み込みやすい施術です。施術そのものは短時間で終わり、当日から通常の生活に戻れる場合が多いためです。ただし当日は4時間ほど横にならずにお過ごしいただく必要がありますので、施術後の仮眠や、うつ伏せでの施術を含むエステの予約は日をずらしていただくほうがよいかと思います。また、2週間後の確認のためにもう一度お時間をいただきます。この一回を最初から予定に入れておくと、あとから調整の相談をしやすくなります。

思ったような仕上がりでなかったとき、やり直せるのでしょうか

量が足りないと感じられた場合は、2週間後の確認の際に少量を加えることで調整できる場合があります。この施術では「足りなければ足す」という進め方が前提ですので、初回は控えめに設定し、様子を見てから加えるほうが結果として整えやすくなります。

一方で、入れすぎた量を後から減らすことはできません。動きにくさが気になる場合は薬剤の働きが薄れるのを待つことになり、目安として数週間から3か月程度を要します。この非対称性があるからこそ、初回の量を控えめに設定する意味があります。ご不安が強い方には、さらに少ない量から始めるご提案もいたします。

クリニックを選ぶときに確認したいこと

  • 2週間後の確認が診療の流れに組み込まれているか。確認の来院が案内されるか、希望すれば受けられるか、その際の費用はどうなるかを確かめてください
  • 少量の追加調整の条件が明文化されているか。無料の範囲が単位数か期間かで決まっているか、左右差の調整も同じ扱いかを、契約の前に確認しておくと安心です
  • 初回に控えめな量から始める方針をとっているか。減らせない施術である以上、控えめに始めて足す方針かどうかは、仕上がりの安全性に直結します
  • 使用する製剤と単位数を書面で示してもらえるか。製剤名、単位数、注入部位が記録として残っていれば、次回以降の調整の手がかりになります
  • まぶたの重さや左右差が生じた場合の対応が説明されているか。起こりうる症状と、そのときの連絡方法・見込まれる期間まで事前に説明があるかを見てください
  • 診療時間外の連絡手段があるか。休診日をまたいで不安を抱えずに済むよう、連絡先と受付の仕組みを確認しておきましょう
  • 服用中のお薬やサプリメントを丁寧に確認されるか。血液を固まりにくくするお薬や既往歴の聞き取りが形式的でないかは、安全面の姿勢が表れる部分です

よくある質問(FAQ)

Q1.ボトックスのダウンタイムはどのくらいですか。

見た目に関しては、注射の痕が目立たなくなるまでの数時間が目安で、多くの場合は当日から通常の生活に戻れます。ただしこの施術で実際に待つのは回復ではなく、変化が現れるまでの3日から2週間です。仕上がりを判断できるのは2週間後とお考えください。日数は目安で個人差があります。

Q2.施術の当日にメイクはできますか。

針の痕が落ち着いていれば、当日からお使いいただけます。注射した部位はパフやブラシで強くこすらず、指先で軽くのせるようにしてください。クレンジングも当日は力を入れず、短時間で済ませていただくようお願いします。

Q3.内出血が出た場合、どのくらいで目立たなくなりますか。

大きさは数ミリから1センチ程度で、翌日から2日ほどかけてはっきりしてきます。青みや赤紫から緑、黄色みを帯びた色へと移り、輪郭がぼやけながら薄くなっていきます。落ち着くまでの目安は数日から2週間程度で、色がはっきりしてくる翌日以降はコンシーラーで対応していただけます。

Q4.なぜ施術後しばらく横になってはいけないのですか。

注入した薬剤が、意図していない筋肉へ広がることを避けるためです。注射の直後、薬剤はまだ組織のなかで落ち着いていません。この段階でうつ伏せの姿勢が続いたり顔を強く押さえたりすると、狙った筋肉の外へ移動する可能性があるとされています。目安として4時間ほど横にならずにお過ごしください。

Q5.当日の入浴や運動、お酒はどうすればよいですか。

当日はシャワーで済ませ、長風呂やサウナ、岩盤浴はお控えください。運動は軽い散歩程度にとどめ、息が上がる運動やうつ伏せの姿勢を含む運動は翌日以降が安心です。飲酒も当日は量を控えてください。いずれも血流が強まることで内出血が目立ちやすくなるためです。

Q6.効果はいつから現れますか。

早い方で2日から3日後、多くの場合は4日から7日後に変化を感じ始めるとされています。エラや肩など大きな筋肉では、見た目に現れるまでに数週間から1か月以上かかることもあります。いずれも目安であり、注入量や部位、体質によって差があります。

Q7.3日たっても変わりません。効いていないのでしょうか。

この時期は、効いていないのではなく、まだ現れていない段階である場合が大半です。判断は2週間後まで待っていただくようお願いしています。2週間を過ぎても変化が感じられない場合は、注入量や部位の見直しをご相談できますので、確認のご来院の際にお伝えください。

Q8.2週間後の確認は受けたほうがよいですか。

初めての方、注入量を控えめに設定した方には、とくにお受けいただくことをおすすめしています。仕上がりを評価できる時期であり、少量の追加による調整もこのタイミングで判断できるためです。無料で受けられる範囲や期限が設けられている場合もありますので、施術前にご確認ください。

Q9.量が足りないと感じたら追加できますか。

2週間後の確認の際に、少量を加えて調整できる場合があります。この施術は「足りなければ足す」という進め方が前提です。追加した分にも数日から2週間の待ち時間が生じますので、仕上がりが定まるのは初回から1か月ほど先とお考えください。費用の扱いはクリニックにより異なります。

Q10.まぶたが重い、眉の高さが左右で違うと感じたらどうすればよいですか。

薬剤が周囲へ広がったことによる症状と考えられますので、お早めにご連絡ください。時間の経過とともに戻るとされており、目安は数週間から3か月程度です。まぶたの重さには点眼薬をご案内できる場合があり、眉の左右差には反対側にごく少量を加える方法をご相談できる場合があります。

Q11.大切な予定があります。いつ受けるのがよいでしょうか。

仕上がりを判断できる2週間後を基準に考えていただくとわかりやすいかと思います。予定の日に整った状態でいたい場合は、追加調整の余地も含めて3週間から1か月前のご来院がひとつの目安です。見た目のダウンタイムは短いため直前でも受けられますが、その場合は予定の日にまだ変化が現れていない可能性があります。

Q12.妊娠中や授乳中でも受けられますか。

妊娠中および授乳中の方には、この施術をお受けいただけません。妊娠の可能性がある方や近い将来の妊娠をお考えの方も、カウンセリングの際にお申し出ください。そのほか神経や筋肉の疾患をお持ちの方、特定のお薬を服用中の方もお受けいただけない場合がありますので、診察時にご相談ください。

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まとめ

ボトックスのダウンタイムは、回復を待つ時間ではありません。注射の痕が目立たなくなるまでの数時間が過ぎれば、多くの場合は当日から通常の生活に戻れます。実際に待っているのは、薬剤が働き始めて変化が現れてくるまでの時間であり、この施術では「いつから変化が出て、いつ仕上がりを判断できるか」が問いの中身になります。

経過は、注射の痕が目立たなくなるまでの数時間、変化が現れてくるまでの3日から2週間、そして仕上がりを判断する2週間後という三つの区切りで捉えてください。2週間後に確認し、足りなければ少量を加える。この進め方が前提になっているため、初回は控えめな量から始め、追加調整がどこまで料金に含まれるかを契約の前に確かめておくことが、結果として満足度につながります。

見た目に残る変化はほとんど生じないとされていますが、注射の痕や内出血、まれにまぶたの重さや眉の左右差、口もとの動かしにくさが生じる場合があります。いずれも時間の経過とともに戻るとされていますので、気になる症状があればお早めにご連絡ください。記載した日数はすべて目安であり個人差があります。フジイクリニック梅田では、ご希望と生活の予定を伺いながら、注入量と経過確認の計画を一緒に立ててご提案いたします。

この記事の監修者

藤井 靖成

藤井 靖成

大阪・梅田 藤井クリニック院長

総合内科内科専門医であると同時に消化器内視鏡専門医・指導医として従事。
胃がん大腸がんに対する内視鏡検査・手術を通して磨いた技術と豊富な経験を活かしながら、美容外科の技術も習得し約400,000例の美容外科施術経験を積む。また、皮膚額をベースとするスキンケア医療に取り組む。
「楽しく生きる」をコンセプトに、自身が理想とする医療を追い求めるため、2007年5月 大阪・梅田に「藤井クリニック」を開院。
開院以来、美容整形手術ではない、自然な綺麗さや若返りを目的としたメスを使わない美容医療を提供し、約20年間で180000例以上の実績を持つ。

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略歴

智弁学園和歌山中学・高等学校卒
和歌山県立医科大学卒(平成6年3月)
和歌山県立医科大学付属病院 第二内科学教室入局
日赤和歌山医療センター 麻酔科
国保日高総合病院 内視鏡室 室長
大手美容外科 勤務
亀田総合病院 研修
東京大学医学部付属病院 研修
藤井クリニック開院・院長就任(平成19年5月)
藤井クリニック大阪駅前開院(平成23年5月)


認定・所属学会

日本内科学会 認定医・専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
日本肝臓学会専門医
総合内科専門医
日本消化器がん検診学会 会員
日本超音波医学会 会員
日本美容外科学会 会員
日本美容外科医師会 会員
日本美容皮膚科学会 会員
日本抗加齢医学会 会員
日本抗加齢美容医療学会 会員
日本レーザー医学会 会員


認定資格一覧
  • サーマクール認定医
  • ウルセラ認定医
  • クールスカルプティング認定医
  • ライポソニックス認定医
  • レスチレーン認定医
  • マクロレーン認定医
  •  
  • アラガンバイクロス認定医
  • アラガンハイラクラス認定医
  • ボトックスビスタ認定医

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