入れた直後のふくらみは腫れか製剤か|ヒアルロン酸のダウンタイム経過

目次

ヒアルロン酸注入を受けたあと、鏡の前で「思っていたより出ている」と感じて戸惑われる方は少なくありません。けれども、その時点で見えているものは、施術に対する反応としての腫れだけではありません。まだなじんでいない製剤の体積そのものが、そのまま形として現れている状態です。つまり当日の鏡には「腫れ」と「入れた分」が混ざって映っており、どこまでが引いていくものなのかを、その場で見分けることはできません。この記事では、ヒアルロン酸注入のダウンタイムを「入れた直後の張りと硬さ」「ふくらみが落ち着いていく時期」「なじんで仕上がりを評価できる時期」という三つの区切りで整理し、部位ごとの内出血の出やすさ、左右差の判断を待つ理由、当日からの過ごし方、そして早めにご相談いただきたい症状までを順にご説明します。日数はいずれも目安であり、個人差があります。

ヒアルロン酸注入のダウンタイムとは何か——入れた物の体積そのものです

美容医療の多くの施術では、ダウンタイムとは「皮膚に与えた負荷に対する反応」です。レーザーや高周波、針を用いる施術では、意図的に加えた刺激に対して赤みや腫れ、かさつきといった反応が起こり、それが時間とともに収まっていきます。ですから、施術直後に見えているものは基本的に「引いていくもの」だと考えて差し支えありません。

ヒアルロン酸注入は、この点で性質が異なります。ヒアルロン酸注入のダウンタイムの正体は、入れた物の体積そのものです。皮膚の下に、もともとなかった量の製剤を置いているため、施術直後に見えているふくらみの多くは、負荷に対する反応ではなく、まだなじんでいない製剤の体積が形として現れているものです。これは時間の経過で「引く」というよりも、周囲の組織に均されて「なじむ」ことで見え方が変わっていきます。

もちろん、針を刺したことに対する反応もあわせて起こります。針の跡の小さな赤み、わずかな腫れ、部位によっては内出血。これらは反応の側にあるもので、日数とともに収まっていくとされています。つまり施術直後の状態は、「引いていく反応」と「残る体積」が同時に見えている、混ざった状態なのです。

この混ざり方が、ヒアルロン酸注入に固有の分かりにくさを生みます。鏡を見て「出すぎている」と感じたとき、それが数日で引く腫れなのか、それとも入れた分がそのまま見えているのかを、ご自身で切り分けることはほぼできません。逆に「思ったより変わっていない」と感じる場合も、腫れが形を曖昧にしていることがあります。どちらの方向にも、判断を誤らせる要素がそろっているわけです。

ここから導かれる原則は一つです。仕上がりの評価を、この時期にしてはいけません。施術当日から数日のあいだの見え方は、完成形ではなく途中の状態です。多すぎるのか少なすぎるのか、左右が揃っているのか、輪郭が自然かといった判断は、腫れが収まり製剤がなじんでからでなければ成り立ちません。ヒアルロン酸注入のダウンタイムを理解するということは、日数を覚えることよりも、「いつ評価してよいか」を知ることだとお考えいただければと思います。

なお、この性質はよい面にもつながります。皮膚の表面を傷める施術ではないため、表面のかさつきや皮むけ、長く続く赤みといった反応は比較的起こりにくいとされています。人前に出るうえで気になりやすいのは、表面の荒れよりも「形の見え方」と「内出血の色」の二つに絞られてくる、という整理ができます。

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経過の目安——三つの区切りで見ていきます

ヒアルロン酸注入の経過は、細かく日数を刻むよりも、「何を見ている時期なのか」で区切ったほうが分かりやすくなります。ここでは、入れた直後の張りと硬さ、ふくらみが落ち着いていく時期、なじんで仕上がりを評価できる時期という三つに分けてご説明します。いずれも目安であり、部位・製剤・量・体質によって前後します。

1.入れた直後の張りと硬さ(当日)

施術を終えた直後は、入れた部分が張ったように感じられ、触ると硬さがあります。これは製剤がまだ一つのかたまりとして存在しているためで、周囲の組織に均される前の状態です。鏡で見ると、狙った形よりも輪郭がはっきり出ていたり、想定より高さが出ていたりすることがあります。

同時に、針を刺した部分にごく小さな赤い点が見えることがあります。これはおおむね当日から翌日にかけて目立たなくなっていくとされています。麻酔のクリームや注射を用いた場合、その影響で一時的にぼんやりとした赤みが出ることもありますが、こちらも短時間で落ち着くことが多いです。

この時期にお願いしたいのは、形の判断をいったん保留していただくことです。当日の写真を「仕上がり」として記録しておくと、かえって不安が長引くことがあります。記録を残すなら、施術前の状態と、2週間後の状態を同じ明るさ・同じ角度で撮っておくほうが、後の相談にも役立ちます。

2.ふくらみが落ち着いていく時期(2〜7日)

翌日から数日のあいだに、腫れの成分が引いていきます。多くの場合、腫れは2日目から3日目あたりで最も分かりやすく、そこから徐々に収まっていくとされています。この段階で、「張ったような感じ」が薄れ、触ったときの硬さもやわらいでいきます。

内出血が出た場合は、この時期に色が変わっていきます。最初は青紫に見え、やがて黄色みを帯びて薄くなり、おおむね1週間から2週間で目立たなくなっていくことが一般的です。コンシーラーで隠しやすくなるのは色が黄色みに変わってからで、それまでは色の濃さに合わせて隠し方を調整する必要があります。

ここで覚えておいていただきたいのは、この時期に減っていくのは腫れの分であって、入れた製剤の体積そのものは減っていかないということです。「小さくなってきた」という変化は、なじみの進行と腫れの収束が同時に起きているために生じます。ですから、この時期に「思ったより残っている」と感じても、「足りなくなってきた」と感じても、まだ結論は出せません。

3.なじんで仕上がりを評価できる時期(2週間〜1か月)

おおむね2週間を過ぎると、腫れの影響がほぼなくなり、製剤も周囲の組織に均されて、表情を動かしたときの見え方が安定してきます。この段階になって初めて、量が適切か、輪郭が自然か、左右が揃っているかといった評価ができるようになります。1か月の時点では、さらに触り心地がやわらぎ、ご自身の顔の一部として感じられるようになる方が多いです。

左右差の判断は、2週間後まで待つことを原則としてください。これはヒアルロン酸注入において、とくに強調しておきたい点です。腫れの引き方には左右で差が出ます。右と左で血管の走り方や組織のやわらかさが違えば、腫れの出方も引く早さも違います。つまり、施術直後や数日後に見える左右の違いは、多くの場合「仕上がりの左右差」ではなく「腫れの左右差」です。ここで急いで調整を加えてしまうと、腫れが引いたあとに本来の左右差とは異なる状態が残ってしまう可能性があります。気になる点は必ず記録しておき、2週間後の確認の場でご相談いただくのが、結果として最も確実な進め方です。

なお、注入する層の深さによって、ふくらみの見え方と落ち着く早さは変わります。皮膚に近い浅い層に入れた場合は、わずかな量でも形として見えやすく、境目が目立ちやすい一方で、量そのものが少ないため落ち着くのは比較的早い傾向があります。骨に近い深い層に入れた場合は、上に重なる組織の厚みがあるため直後の見え方はなだらかですが、量が多くなりやすく、全体が均されて安定するまでに時間がかかることがあります。同じ「ヒアルロン酸を入れた」という言葉でも、どの層に入れたかで経過の感じ方は変わりますので、ご自身の施術がどの層への注入だったかを確認しておくと、経過の見通しが立てやすくなります。

※記載した日数はすべて目安です。部位・製剤・注入量・注入した層・体質によって個人差があり、記載より早く落ち着く場合も、長くかかる場合もあります。

出方を左右する条件

同じ施術でも、ダウンタイムの出方には差があります。とくに影響が大きいのは部位です。

部位によって内出血の出やすさが大きく違います

内出血は、針が細い血管に触れることで起こります。したがって、血管が多く、皮膚が薄い部位ほど出やすく、色も目立ちやすくなります。目のまわり(目の下のくぼみ、目尻のあたり)と口もと(唇、口角、口もとのしわ)は、この条件に当てはまる代表的な部位です。皮膚が薄いぶん、出た内出血の色が透けて見えやすいという事情も重なります。

一方で、こめかみやあご先は、比較的内出血が出にくい部位とされています。皮膚に厚みがあり、注入する層が骨に近い深い位置になることが多いため、細かい血管に触れる機会が相対的に少なくなります。頬の高い位置も、目のまわりに比べれば穏やかな経過になりやすい部位です。

ですから、「ヒアルロン酸注入の内出血」をひとまとめに考える必要はありません。どこに入れるのかによって、備えるべき期間の長さが変わります。目のまわりや口もとに入れる予定があるなら、内出血が出ることを前提にして予定を組んでおくと安心です。こめかみやあご先だけであれば、翌日から人に会う予定があっても差し支えない場合が多いです。

製剤の性質と注入量

ヒアルロン酸製剤には、形を支えるための硬めのものから、皮膚に水分を含ませることを目的としたやわらかいものまで幅があります。硬さのある製剤を支えの目的で使う場合は、入れた部分の張りがはっきり感じられやすく、なじむまでの期間も長めになる傾向があります。やわらかい製剤を浅い層に広く入れる場合は、小さな盛り上がりが一時的に点状に見えることがあります。

注入量も当然に影響します。量が増えれば、なじむまでに要する時間も、針を刺す回数も増えます。一度に大きく変えるよりも、数回に分けて少しずつ整えていくほうが、ダウンタイムを短く抑えやすいと考えられています。

体質・服薬・体調

血液を固まりにくくする薬を服用されている方は、内出血が出やすく、範囲も広がりやすい傾向があります。ご自身の判断で中止せず、必ず処方元の医師にご確認のうえ、診察時にお申し出ください。また、ビタミンEや魚油、一部のハーブ系サプリメントも同様の傾向が指摘されていますので、服用されているものはすべてお伝えいただけますと、注入の設計に反映できます。

このほか、生理前後の時期、前日の飲酒、睡眠不足、施術当日の体調も、腫れや内出血の出方に関わります。また、過去に同じ部位へ注入された経験がある方は、組織に既にある程度のなじみがあるため、初回より穏やかな経過になることもあります。

施術当日から数日の過ごし方

ヒアルロン酸注入のあとの過ごし方は、「皮膚を守る」ことよりも「入れたものの位置を乱さない」ことに重点があります。以下は一般的な目安ですので、実際には施術内容に応じた個別の指示を優先してください。

メイクと洗顔

針の跡が閉じていれば、当日からメイクをしていただける場合が多いです。ただし、注入した部分にファンデーションを強く塗り込むような動作は避け、スポンジやブラシは押し当てずに置くように使ってください。内出血を隠す場合は、黄色みのあるコンシーラーを薄く重ねる方法が比較的なじみやすいとされています。

洗顔は当日から通常どおり行えますが、こするのではなく、泡を乗せて流す程度にとどめてください。クレンジングも、注入部位の上で指を往復させないことを意識していただくと安心です。タオルは押し当てて水分を取るようにします。

入浴・サウナ・運動

当日はシャワーにとどめ、長時間の入浴は翌日以降にされるのが一般的な目安です。血流が強く増える状況では、腫れや内出血が目立ちやすくなることがあります。サウナや岩盤浴、熱いお湯での長湯は、腫れが落ち着くまでの数日間は控えていただくと安心です。

運動についても、当日は軽い散歩程度までとし、強度の高いトレーニングやホットヨガは数日おいてからにされることをおすすめしています。とくに、顔を下に向ける姿勢が続く運動や、頭を低くするポーズは、腫れの感じ方に影響することがあります。

マッサージと圧迫——自己判断で強く揉まないでください

これはヒアルロン酸注入に固有の注意点です。施術後のマッサージの可否は、使用した製剤と注入した部位によって指示が変わります。やわらかい製剤を浅い層に広く入れた場合には、なじみを助けるために軽く押さえるよう指示されることがあります。一方で、形を支える目的で硬めの製剤を入れた場合には、位置が動く可能性があるため、一定期間は触らないよう指示されるのが一般的です。

つまり、「揉んだほうがなじむ」という一般論をそのまま当てはめることはできません。自己判断で強く揉むことは避けてください。硬さが気になる場合や、小さな盛り上がりが触れる場合も、ご自身で押しつぶそうとせず、担当した医師にご相談ください。同じ理由で、フェイシャルエステや美顔器、強い力のかかる美容機器の使用も、少なくとも2週間は控えていただくのが安心です。

また、注入した部位に圧がかかる姿勢にもご注意ください。うつ伏せで寝る習慣のある方は、数日のあいだは仰向けを心がけていただくとよいでしょう。頬やあごに手を当てて考え込む姿勢、スマートフォンを肩と頬で挟む動作、きつい寝具やマスクのゴムによる圧迫も、同様に意識しておきたい点です。

日焼け止めと紫外線

皮膚の表面を傷める施術ではないため、レーザー治療後のような厳しい遮光は必要とされていません。ただし、内出血が出ている部分に強い紫外線を受けると、色が引いたあとに色味が残る場合があるとされていますので、内出血がある期間は日焼け止めと帽子で守っていただくのが望ましいです。塗るときは、指で伸ばすのではなく、置いて広げる程度にとどめてください。

食事・お酒・歯科治療

当日の飲酒は、腫れや内出血が目立ちやすくなることがあるため控えていただくのが目安です。塩分の多い食事も、翌朝の腫れの感じ方に影響することがあります。唇や口もとに注入した場合は、熱いものを口に含む際の感覚が一時的に鈍ることがありますので、火傷にご注意ください。

歯科治療の予定がある場合は、時期をずらすことをおすすめしています。口を大きく開ける処置や、口もとへの圧迫が加わる処置は、注入した部分に影響する可能性があります。また、歯の治療に伴う炎症が注入部位に及ぶことを避けるという意味でも、2週間程度は間隔をあけていただくと安心です。予防接種の予定がある場合も、同様に日程をご相談ください。

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早めにご相談いただきたい症状

経過のなかで起こることの大半は、時間とともに収まっていく想定内の反応です。ただし、頻度は低いものの、早めの対応を要する症状もあります。この二つを分けて把握しておいていただくことが大切です。

想定内の反応(経過を見ていただける範囲)

  • 入れた部分の張りや軽い硬さ(数日から2週間程度で和らいでいくとされています)
  • 針を刺した部分の小さな赤い点(当日から翌日に目立たなくなることが多いです)
  • 青紫から黄色みへと変化していく内出血(1〜2週間で薄れていくのが一般的です)
  • 触ったときに軽い痛みを感じること、押すと響くような感覚
  • 腫れの引き方に左右で差があること(2週間後の評価までお待ちください)

すぐにご連絡いただきたい症状——強い痛み・皮膚の白っぽい変色・網目状の色の変化

次の三つの症状は、独立して覚えておいていただきたいものです。施術後に、注入した部分やその周囲に、我慢しにくいほどの強い痛みが出る場合。皮膚が白っぽく色を失っているように見える場合。皮膚の色が網目のように、あるいは地図のような斑に変化している場合。いずれかに気づかれたときは、経過を見ようとせず、その時間帯であっても速やかにクリニックへご連絡ください。

これらは、製剤が血管の中に入り込んでしまった場合に見られうる変化とされています。頻度としては低い事象ですが、血流が妨げられた状態が続くと皮膚に影響が及ぶ可能性があるため、時間をおかずに対応することが重要だと考えられています。溶かす薬剤を用いる処置など、早い段階であればとれる手立てがあります。

とくに目のまわりに注入した場合は、注意の度合いを一段上げてください。この部位の血管は眼の動脈の枝とつながっているため、視界がぼやける、見えにくい、目の奥に強い痛みがあるといった症状が加わった場合は、緊急性が高いものとしてただちにご連絡いただく必要があります。目のまわりへの注入をお受けになる際は、施術前に連絡先と連絡可能な時間帯を確認しておいていただくことをおすすめします。

数日以降に気づいたときにご相談いただきたいこと

  • 赤みと熱っぽさが日ごとに広がっていく、押すと強く痛む
  • 発熱を伴う、体調そのものがすぐれない
  • いったん落ち着いたあとに、あらためて腫れや硬いしこりが出てきた
  • 2週間を過ぎても張りや硬さが変わらない、または左右差がはっきり残っている
  • 注入部位の感覚が鈍い、動かしにくいと感じる

ダウンタイム中に関わる費用

ヒアルロン酸注入では、施術そのものの費用のほかに、なじむまでの経過観察と、微調整・溶解が必要になった場合の費用という視点をもっておくと、判断がしやすくなります。仕上がりの評価が2週間後であるという性質上、その時点での確認や調整までを一つの流れとして考える必要があるためです。下表は、その流れのなかで発生しうる項目を整理したものです。

項目 費用の目安(税込) どこまでが施術費用に含まれるかを契約前に確認する
2週間後の経過確認(仕上がりの評価と記録) 0円〜3,300円程度 施術費用に含まれるのか、再診料が別途かかるのか。含まれる場合の期限(施術後○週以内など)も確認します。
内出血に対する外用薬の処方・処置 1,100円〜5,500円程度 経過中に生じた反応への対応が無償か有償か。外用薬の実費が別か。処置の回数に上限があるか。
少量の追加による微調整(2週間後以降) 22,000円〜66,000円程度 初回の範囲内として扱われるのか、新規の施術として算定されるのか。使用した分量だけの精算が可能か。
溶かす薬剤を用いる場合(部分的な溶解を含む) 33,000円〜88,000円程度 自院で入れたものを溶かす場合と他院分の場合で扱いが違うか。アレルギー検査の費用が別かどうか。
症状が出たときの緊急の受診(時間外を含む) 0円〜11,000円程度 時間外の連絡先があるか。緊急対応と、そのための薬剤の費用が施術費用に含まれるか。

※表示はすべて税込・目安の金額です。実際の費用は、注入した部位・製剤・分量、必要となる処置の内容によって異なります。診察のうえお見積もりいたします。

ご確認をおすすめしたいのは、金額の大小よりも「どこまでが施術費用に含まれるか」の線引きです。ヒアルロン酸注入は、入れて終わりではなく、なじんだ状態を見てから整えるという性質をもっています。2週間後の確認と、そこでの微調整までを一つのまとまりとして案内しているかどうかは、そのクリニックが仕上がりをどう考えているかの表れでもあります。契約前に、書面またはお見積もりの形で線引きをご確認ください。

他の選択肢と比べたダウンタイムの長さ

注入で整えるという方法にもいくつかの考え方があり、ダウンタイムの現れ方も異なります。ここでは施術名ではなく、目的による一般的な分類で並べています。ご自身が検討されている内容がどの列に近いかを、診察の際にご確認ください。

比べる項目 形やボリュームを補う注入 浅い層に水分を含ませる注入 細かい線の上に少量を置く注入 筋肉の動きに働きかける注射
ふくらみが落ち着くまでの目安 1〜2週間。量が多い部位ではもう少しかかることもあります。 2〜5日程度。点状の小さな盛り上がりが数日見える場合があります。 2〜7日程度。線の上にわずかな段差が一時的に見えることがあります。 体積を足さないため、ふくらみ自体はほとんど生じないとされています。
内出血が出やすい部位 目のまわり・口もとで出やすく、こめかみ・あご先は比較的出にくい傾向です。 目の下・首もとで出やすいです。刺す回数が多いため点在しやすい傾向です。 目尻・口もとの細かい線の周囲で出やすいです。範囲は小さめです。 眉間・目尻で小さく出ることがあります。範囲は限られる傾向です。
左右差を判断できる時期 2週間後以降。それ以前の差は腫れの引き方の差である可能性が高いです。 1〜2週間後。質感の変化が目的のため、形の左右差は問題になりにくいです。 2週間後以降。少量ずつのため、差が見える場合は範囲も小さめです。 2〜4週間後。働きが現れるまでに日数を要するためです。
あとから調整できるか 少量の追加、または溶かす薬剤による調整が検討できる場合があります。 追加は可能です。量が少ないため減らす調整の必要は生じにくいです。 追加・溶解のいずれも検討できますが、範囲が細かいため慎重に判断します。 足す調整は可能ですが、減らす調整はできず、時間の経過を待ちます。
人前に出られるまでの目安 こめかみ・あご先なら翌日から。目のまわり・口もとは3〜7日みておくと安心です。 翌日から差し支えない場合が多いです。内出血があれば数日みておきます。 翌日から。メイクで整えやすい範囲にとどまることが多いです。 当日から通常の生活に戻れる場合が多いです。

※記載は一般的な傾向の目安であり、実際の経過は部位・製剤・分量・注入した層・体質によって異なります。どの方法が適しているかは、診察のうえご提案いたします。

30代後半〜50代後半の方からよくいただくご不安

「入れたと気づかれてしまうのではないか」というご不安

最も多くいただくご相談です。ここで申し上げたいのは、気づかれるかどうかを左右するのは、施術当日から数日の見え方ではなく、なじんだあとの状態だということです。当日に「出ている」と感じられる状態は、まだ製剤の体積がそのまま形として見えている段階です。2週間後の状態を基準に設計を考えれば、日常のなかで不自然に見える可能性は抑えやすくなります。

実務的な対策としては、一度に大きく変えず、少量から始めて2週間後に評価し、必要なら足すという進め方が挙げられます。この方法なら、ダウンタイムも短く抑えやすく、周囲の印象の変化も緩やかになります。急ぐ予定がない場合には、この段階的な進め方をご提案することが多いです。

「休みが取れないので、内出血が出ると困る」というご不安

この場合は、部位によって内出血の出やすさが違うという点を設計に活かせます。目のまわりや口もとを避け、こめかみやあご先、頬の高い位置から始めるという順序であれば、翌日から人に会う予定があっても差し支えない場合が多いです。どうしても目の下に入れたい場合は、行事の日程から逆算して、内出血が薄れるまでの期間を確保しておく計画を立てます。

加えて、施術前の準備でできることもあります。前日の飲酒を控える、睡眠を確保する、血液を固まりにくくする作用のあるサプリメントについて事前にご相談いただく。こうした点をそろえておくと、内出血が出る可能性を下げる助けになると考えられています。診察のときに「休みが取りにくい」という事情をお伝えいただければ、その前提で部位と量をご提案します。

「思ったのと違ったとき、戻せるのか」というご不安

ヒアルロン酸は、溶かす薬剤を用いることで量を減らす方向の調整が検討できる場合があります。この点は、多くの方にとって安心の材料になっています。ただし、注意していただきたいのは、その判断を急がないことです。腫れが残っている時期の見え方をもとに溶解を決めてしまうと、なじんだあとに必要な量まで失われてしまう可能性があります。

ですから、「戻せるか」という不安への答えは、「調整の手立てはありますが、判断は2週間後に」ということになります。溶解には薬剤の特性やアレルギーの確認といった前提もありますので、必ず担当した医師にご相談のうえで進めてください。契約前に、溶解に対応しているか、その費用がどう扱われるかを確認しておくと、この不安はかなり軽くなります。

クリニックを選ぶときに確認したいこと

  • 2週間後の確認が案内されているか。仕上がりの評価がその時期であるという前提に立って、確認の機会が用意されているかどうかは、経過を大切に扱っているかの目安になります。
  • どの層にどの製剤を、どれだけ入れるのかを説明してもらえるか。注入する層の深さは経過の感じ方に関わります。使用する製剤名と分量、注入する位置を診察時に確認しておきたい項目です。
  • 部位ごとの内出血の出やすさについて説明があるか。予定に合わせて部位や順序を調整できるかどうかは、忙しい方にとって実務的に重要です。
  • マッサージの可否について、製剤と部位に応じた指示が出るか。「揉んでください」「触らないでください」のどちらも、根拠とともに説明されることが望ましい点です。
  • 溶かす薬剤を院内に備え、症状が出たときの手順が定められているか。強い痛みや皮膚の変色に気づいたときに、どこへどう連絡すればよいのかを、施術前に書面で受け取れるかをご確認ください。
  • 時間外の連絡先が明示されているか。診療時間外に症状が出た場合の窓口があるかどうかは、注入を伴う施術では特に確認しておきたい点です。
  • 経過中の費用の線引きが、契約前に書面で示されるか。再診料、微調整、外用薬、溶解のそれぞれについて、施術費用に含まれる範囲を確認しておくと、後の判断が落ち着いて行えます。

よくある質問(FAQ)

Q1.入れた直後のふくらみは、どのくらいで落ち着きますか。

腫れの成分は2日目から3日目に分かりやすく、そこからおおむね1週間で収まっていくことが多いとされています。ただし、入れた製剤の体積そのものは残りますので、「落ち着く」とは製剤が周囲になじんで見え方が安定することを指します。その状態になるのが2週間から1か月が目安です。日数には個人差があります。

Q2.内出血はどのくらいで目立たなくなりますか。

青紫から黄色みへと色が変わりながら、おおむね1週間から2週間で薄れていくのが一般的です。目のまわりや口もとは血管が多く皮膚も薄いため出やすく、色が透けて見えやすい部位です。こめかみやあご先は比較的出にくい傾向があります。色が黄色みに変わるとコンシーラーでなじませやすくなります。

Q3.仕上がりはいつ判断すればよいですか。

2週間を過ぎてからをおすすめしています。それより前は、引いていく腫れと、残る製剤の体積が混ざって見えているため、量が適切かどうかの判断が成り立ちません。気になる点はメモや写真で記録しておき、2週間後の確認の場でまとめてご相談いただくのが確実です。

Q4.左右差が気になります。いつ相談すればよいですか。

左右差の判断は2週間後まで待つことを原則としています。腫れの引き方には左右で差が出るため、施術直後や数日後に見える違いは、多くの場合「腫れの左右差」です。この時期に調整を加えると、腫れが引いたあとの状態が想定と異なってしまう可能性があります。記録を残して2週間後にご相談ください。

Q5.注入した部分を自分でマッサージしてもよいですか。

製剤と部位によって指示が変わりますので、自己判断で強く揉むことは避けてください。やわらかい製剤を浅い層に入れた場合は軽く押さえるよう指示されることがあり、形を支える硬めの製剤では一定期間触らないよう指示されるのが一般的です。硬さが気になる場合も、ご自身で対処せず担当医師にご相談ください。

Q6.当日からメイクはできますか。

針の跡が閉じていれば、当日からしていただける場合が多いです。ただし注入部位にファンデーションを塗り込む動作は避け、スポンジやブラシは押し当てずに置くように使ってください。洗顔やクレンジングも、こすらずに泡を乗せて流す程度にとどめていただくと安心です。

Q7.人に会う予定があります。どのくらい前に受けるとよいですか。

部位によって変わります。こめかみやあご先であれば翌日から差し支えない場合が多く、目のまわりや口もとでは3日から7日の余裕をみておくと安心です。仕上がりの見え方まで整えたうえで臨みたい予定がある場合は、2週間前の施術をご検討ください。いずれも目安であり個人差があります。

Q8.入浴や運動はいつから可能ですか。

当日はシャワーにとどめ、長い入浴は翌日以降が目安です。サウナや岩盤浴、強度の高い運動は、腫れが落ち着くまでの数日間は控えていただくと安心です。血流が強く増える状況では、腫れや内出血が目立ちやすくなることがあります。実際の可否は施術内容に応じた指示に従ってください。

Q9.思ったより入っている気がします。減らすことはできますか。

溶かす薬剤を用いた調整が検討できる場合があります。ただし判断を急がないでください。腫れが残っている時期の見え方をもとに決めてしまうと、なじんだあとに必要な量まで減ってしまう可能性があります。2週間後の状態を見てから、担当医師とご相談のうえ判断されることをおすすめします。

Q10.しこりのように硬く触れるのですが、問題ありませんか。

入れた直後は製剤が一つのかたまりとして存在するため、硬く触れることがあり、なじむにつれて和らいでいくことが多いとされています。ただし、2週間を過ぎても硬さが変わらない場合、いったん落ち着いたあとに新たに腫れやしこりが出てきた場合は、ご自身で押しつぶそうとせず、診察をお受けください。

Q11.目のまわりに入れる場合、とくに注意することはありますか。

この部位の血管は眼の動脈の枝とつながっているため、注意の度合いを一段上げていただきたい部位です。強い痛み、皮膚の白っぽい変色、網目状の色の変化、視界の異常や目の奥の痛みに気づかれた場合は、経過を見ようとせず、ただちにクリニックへご連絡ください。施術前に連絡先と連絡可能な時間帯を確認しておくことをおすすめします。

Q12.ダウンタイムを短く抑えるために、当日までにできることはありますか。

前日の飲酒を控える、睡眠を確保する、体調を整えておくことが挙げられます。血液を固まりにくくする薬やサプリメントを服用されている方は、自己判断で中止せず、処方元の医師にご確認のうえ診察時にお申し出ください。生理前後の時期を避けて日程を組むことも、選択肢のひとつです。

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まとめ

ヒアルロン酸注入のダウンタイムの正体は、皮膚に与えた負荷への反応ではなく、入れた物の体積そのものです。施術直後の鏡には「引いていく腫れ」と「残る体積」が混ざって映っており、その場で切り分けることはできません。だからこそ、仕上がりの評価はこの時期にせず、経過を三つの区切りで捉えておくことが役に立ちます。入れた直後の張りと硬さ、ふくらみが落ち着いていく2日から7日、そしてなじんで評価できる2週間から1か月です。

実務的には、部位によって内出血の出やすさが大きく違うこと、左右差の判断は2週間後まで待つこと、マッサージの可否は製剤と部位によって指示が変わるため自己判断で強く揉まないことが、押さえておきたい三点です。注入する層が浅いか深いかによっても、ふくらみの見え方と落ち着く早さは変わります。そして、強い痛み・皮膚の白っぽい変色・網目状の色の変化に気づかれた場合は、頻度の低い事象とはいえ対応を要しますので、経過を見ようとせず速やかにご連絡ください。目のまわりはとくに注意が必要な部位です。

本記事に記載した日数・金額はすべて目安であり、部位・製剤・分量・注入した層・体質によって個人差があります。費用は税込表示です。ご自身の状態にどの方法がどの程度適しているか、経過中の確認や調整がどこまで費用に含まれるかについては、診察のうえお見積もりいたします。フジイクリニック梅田では、2週間後の状態を基準に設計を考え、ご予定と生活に合わせた進め方をご提案しております。

この記事の監修者

藤井 靖成

藤井 靖成

大阪・梅田 藤井クリニック院長

総合内科内科専門医であると同時に消化器内視鏡専門医・指導医として従事。
胃がん大腸がんに対する内視鏡検査・手術を通して磨いた技術と豊富な経験を活かしながら、美容外科の技術も習得し約400,000例の美容外科施術経験を積む。また、皮膚額をベースとするスキンケア医療に取り組む。
「楽しく生きる」をコンセプトに、自身が理想とする医療を追い求めるため、2007年5月 大阪・梅田に「藤井クリニック」を開院。
開院以来、美容整形手術ではない、自然な綺麗さや若返りを目的としたメスを使わない美容医療を提供し、約20年間で180000例以上の実績を持つ。

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略歴

智弁学園和歌山中学・高等学校卒
和歌山県立医科大学卒(平成6年3月)
和歌山県立医科大学付属病院 第二内科学教室入局
日赤和歌山医療センター 麻酔科
国保日高総合病院 内視鏡室 室長
大手美容外科 勤務
亀田総合病院 研修
東京大学医学部付属病院 研修
藤井クリニック開院・院長就任(平成19年5月)
藤井クリニック大阪駅前開院(平成23年5月)


認定・所属学会

日本内科学会 認定医・専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医
日本肝臓学会専門医
総合内科専門医
日本消化器がん検診学会 会員
日本超音波医学会 会員
日本美容外科学会 会員
日本美容外科医師会 会員
日本美容皮膚科学会 会員
日本抗加齢医学会 会員
日本抗加齢美容医療学会 会員
日本レーザー医学会 会員


認定資格一覧
  • サーマクール認定医
  • ウルセラ認定医
  • クールスカルプティング認定医
  • ライポソニックス認定医
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  • アラガンバイクロス認定医
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