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2010年の春

最近、ようやく街には桜や春を感じさせる店が増えてきましたね。
スキンケアやおめかしも段々と気合が入ってくるのではないでしょうか。
うちの患者さんを見ていますと春の訪れが良くわかります。
最近の診察室で、スキンケアの話や高価な化粧品でも美肌効果が十分に出ない訳についての話が多くなってきました。
「美容医療は高価な化粧品にプラスして受けるものでなく、高価な化粧品の代わりに受けるものなんですよ・・・」
全身を診る内科学を中心に生命の神秘さを勉強してきた私にとって、スキンケア(皮膚の管理)が、化粧品を中心として、百貨店や化粧品店などで行われ、医療すなわち医者主導でないことに以前から疑問を抱いていました。
風邪を引けば医者、骨が折れても医者、お腹が痛くても頭が痛くても医者に行く。けれども皮膚の管理=スキンケアは、化粧品が中心になっている。
確かに皮膚の病気になったら医者とは、水虫、じんましん、ニキビにアトピー性皮膚炎などでみられることであるが、皮膚のケアとはすなわち皮膚の老化現象=皮膚の傷みを診ていくことなので、皮膚学に基づいた医療ではないのか。
女性は老いと戦う、基準(ライバル)は同級生や近くの友人・知人。綺麗でいたいのは本能である。男性もそうであるが生命の基本現象を種の保存と考えれば繁殖のために異性を引き寄せるために綺麗でいる必要があるが、人類はもっと高度な次元で綺麗でいたいと願う。それは本能を超えた理性の次元であろう。
生きるために行動する他の動物と違い、人類は現社会においては楽しみを求めることを行動の原点に置くようになっているのではないか。
文化的な活動や社会的な営み、仕事の仕方についてもそうであろう。
第二次世界大戦後、医療も急激な進歩を続け、平均寿命も80歳を超えるまでになった。
今後、益々寿命延長だけでなく、生活の質に対する医療が求められるのではないか。
美容医療はかつて非常に特殊な分野の医療として位置づけられていた。コンプレックスの解消という、形を変化させる医療としての役割が多く、病気・健康管理に対するその他の医療と一線を隔するところがあった。
しかし、元気に若々しく生きるそのために出来ることが医療であるとするならば、老化学に対する医療である皮膚のアンチエイジング=スキンケア医療は、生活の質を向上させ、楽しく生きるために必要な医療ではないか。
化粧品で出来ることをわざわざ医療でする必要もないが、実は化粧品とは皮膚に作用するものでなく、メイク用品として皮膚の表面に塗り重ねるものである。
スキンケア化粧品としてたくさん出ているが、老化する皮膚(からだ)を若返りの方向に誘導するものでは決してないのである。加齢現象を食い止めたい、若返りに誘導するには医療の力が必要で、それは変形させる美容整形とは違うアンチエイジング医療(美容医療・スキンケア医療)である。
若返りはまるで魔法であり、内臓の若返りも皮膚の若返りも、特に女性にとっては生きていく中での一番の喜びと言っても良いのではないでしょうか。
そんな楽しみとしての医療がもっともっと発展してほしいという願いで毎日の診療を行っています。
実際の診療は患者さん一人一人なので、仕方がないのであるが、もう少し効率的にみんなに伝えれないかと日々考えています。
悩みの絶えない春になりそうです。 
                                    2010年3月 藤井靖成