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新年のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。
 つい先日同窓会に参加してきました。
私の大学時代の同窓会は当然ですがみんな医師で各科て活躍している仲間が集まります。
 各人が近況報告がてらのスピーチをするわけですが、私はこれを聞くのが一番の楽しみなんです。
 小児科医として未熟児医療に尽力しているもの、医局を任され若手の育成に全精力を傾けている内科医、救急医療の現場で昼夜問わず緊急の患者に向き合っている外科医、厳しさゆえ若手が音を上げてしまったと嘆く脳外科医。先の進路を決めかねている内科専門医。
 がん患者と向き合うために自分でクリニックを開いた高校時代からの友人、手術室を任かされているこれまた高校時代からの友人の麻酔科医もいる。そのほか各分野のスペシャリストとして耳鼻科、眼科、精神科、整形外科にて活躍している専門医の連中などである。最後には15年に渡りひたすら患者さんのために痛みのメカニズムについて研究している我が同級生のエースが講演もしてくれました。
 みんな各病院や大学での責任者としてのポストにあるものばかりである。
昨今の医療現場はやはり過酷なもので、若手教育から診療のあり方、研究の進め方まで、同級生の集まりではつい愚痴も交えながらのスピーチになっていたりと・・・
 病院を離れ自分のクリニックをしている私にとっては、みんなの話は非常に懐かしくもあり新鮮でもあるのです。
 私自身、病院に勤務していたころから、診療を取り巻く国政を含めた環境の悪さを感じていましたのでやはり変わらない現状を再認識もさせられる。
みんな大変なんだな・・って。
ところがなぜか苦悩の表情の中に不思議な心地よさを感じていました。何なんだろう??
 医者の集まりであり、やはり各人重い医療の現場の話が大方であったはずなのに・・・
 それはスピーチをしているその瞳が全員輝いていることに気づいたからなんです。
 みんなそれぞれ診療科は別なのに、どんな状況にあっても患者さんのことを第一に、そして全力で考えている情熱は同じなんだというのが話を聞いていて伝わってきました。
 さすが和歌山の田舎の医学部やな〜って!
 医師としてのプライドなんてそんな気取ったもんじゃなく、ただみんな真面目がとりえな素朴なやつらなんですよ。医者としての自分のあり方の答えは、きっと患者さんが教えてくれるなんて考えているんじゃないかな。
 私自身そのように考えてきたつもりだったが、身を削って診療にあたっている彼らを目の当たりにして、まだまだ足りないことを反省させられました。
 医療の尊さとともに職業を医師と選択した責任の重さを、もう一度自らの肝に銘じ、彼らに負けない情熱をもって診療にあたりたい、そんな一年にしたいと思っております。
私の診療が一人でも多くの患者さんにより多くの幸福をもたらしますように・・・
最後になりましたが、本年もよろしくお願い申し上げます。
                                                                                 
                                  2010年元旦 藤井靖成